阿部が恋したのはSixTONESの紅一点 (ページ22)

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阿部の複雑な気持ちページ22

『私も好きだよ！』

テレビの中のAちゃんがそう言うと、最近話題の俳優さんとキスをした。

女々しい感じをあまり出さないAちゃんからは、想像もつかない女性らしい感じ。

少しだけ、相手役の俳優さんに嫉妬してしまう。

でも、これは演技だから関係ない。

Aちゃん自身がその俳優さんを好きになることも無いと思いたいのに、頭の中に余計な考えがいくつも浮かび上がる。

よく聞く話。

共演後そのまま付き合う人たちもいるということを。

Aちゃんに限ってそんなことは無い。

でも、恋を知らない彼女が恋を知ってしまったら？

そんな不安が頭の中を過る。

テレビからはドラマの主題歌が流れ幸せそうに笑うAちゃんを見つめながら、自分の嫉妬心と戦っていた。

すると、スマホから通知音が響く。

手を伸ばしスマホを確認すると、相手はまさかのAちゃんからだった。

A阿部くんお疲れ様です!忙しいと思うんですけど、阿部くんのおかげで無事ドラマ演じきれました。ありがとうございます。

A今度お礼に、何か持っていきたいんですけど阿部くん何好きですか?

Aちゃんからのメッセージに驚いていると、気がついたら嫉妬心はどこかへいなくなってた。

阿部亮平お疲れ様。俺なんかの話が役にたったならよかった。

阿部亮平別に、そんなの気にしないでよ。俺はただ話しただけだし

メッセージを送った直後に既読が着く。

Aすごい助かったんです!うちのメンバーとは大違いで。もし、迷惑じゃなかったら今度何か持っていかせてください

これは、ひく様子はなさそうな感じ。

阿部亮平じゃ、よろしくお願いします。俺は、Aちゃんのおすすめの何かがいいな

Aおすすめですね!わかりました!

メッセージが送られてくるとすぐにスタンプも送られてきた。

そのスタンプを見ながら、Aちゃんが新しい1歩を踏み出せたことを喜んでいた。