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『…目黒』
目黒「…」
行為が終わり、ベッドに横たわり重い体を動かして目黒の方を向き名前を呼ぶが、背を向けられ無視をされた。
『…ねぇ、目黒』
目黒の背中に触れると、ピクリと反応するがその後は無反応。
私はただ、目黒への謝罪を繰り返すことしか出来なかった。
利用したことは事実で、亮平が目の前に現れた瞬間に、目黒が求めてることを全てしてあげられなくなって。
目黒からしたら、都合のいい女最低な女。
『…ごめんなさい』
「…なんで謝るの?」
『…』
ずっと無言だった目黒が口を開き、寝返りを打ち私の方を向くと、目黒の目から涙が流れていて頬にその跡が残っていた。
「…ねぇ、阿部からいくら貰った?俺より沢山?」
申し訳ないと思いながらも正直に頷く。
すると、目黒は泣きながら笑い出す。
「あはは、俺ら全員腐ってんな。金でセ ッ ク スして嘘の愛を貰って…あー。おかしい。おかしすぎる」
狂ったように笑い出す目黒を見るしか出来なくて、でも目黒が言っていることは間違いじゃ無い。
「狂ってる俺ら全員」
『そうだね…そうさせちゃったのは私だ』
みんなを狂わせたのは全て私だ。
お兄ちゃんを狂わせたのは私。
目黒をこうやって傷つけて狂わせたのも私。
亮平の人生を変えて狂わせたのも私。
全部全部全部私が悪い。
「…じゃあさ、責任取ってよこうやって俺を狂わせたんだから」
『責任?』
「そう責任。俺がAに飽きるまでずっとこうやって抱かれてよ。愛なんていらない。Aがここにきて俺に抱かれてればそれでいい。もちろん金は渡すから」
『…わかった。』
「…これ追加分だから」
財布から数枚の1万円札を手渡されると、そのまま私に覆いかぶさり私を抱いた。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2022年2月11日 10時