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目黒に連れてこられた会社のオフィス。
そこには、亮平がいて気がついたら2人きりになっていた。
そして今亮平に強く抱きしめられている。
ずっと会いたかった。
その言葉に、ドクンッと心臓が跳ねる。
まだ、私のことを想ってくれてたってことなのかな。
『…亮平』
「まだ、Aのことが好きなんだ。ずっとAの事探してたんだよ俺…目黒に先越されたのは正直ムカつくけど、こうやってAに会えて俺は嬉しいよ…Aは?」
俯き髪の毛で隠れていた顔を見るように、髪の毛を耳にかけてくれて私の表情を覗き込む。
『…私はみんなのことをまた不幸にしちゃうって思ったから、会うつもりはなかったの』
もうこのまま一生、亮平やみんなに会うつもりなんてなかった。
『でも、目黒のあの頃とは違う表情を見て、亮平が私のことを探してくれてるって言葉を聞いて心が揺らいだの…会いたいって』
ゆっくりと顔をあげると、突然と唇に柔らかい感触が。
『んっ…』
「会いたかったよA」
ゆっくりと離れた唇。
そして、亮平の目から零れ落ちる涙。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2022年2月11日 10時