天秤にかけたとき2 (ページ20)

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67 阿部side ページ20

深澤｢阿部ちゃん連絡あった？｣

｢…無い｣

Aに休みに入ったら会いたいと連絡をしてから、1度だけメッセージが返ってきたのにそれから一切既読も着くことなく3日が経つ。

なんだかすごく胸騒ぎがする。

別に嫌われただけなら言いけれど、この前のAの様子だったり、あの目黒との写真の事を考えると何かあったんじゃないかって。

深澤｢…困ったな｣

｢嫌われただけならいいんだけど｣

深澤｢ストーカーみたいな写真匿名で送られてきたりしてたんだろ…普通に考えて誰かになにかされてるんじゃ…｣

それは最悪な結末で今は考えたくもない。

誰が一体何のためにあんな写真を送ってきたのか。

すると、スマホからメッセージを知らせる通知音が。

画面を見るとAからのメッセージ。

とにかく無事だったんだと思い、慌ててメッセージ開き中を確認すると、そこには俺が思ってた内容とは違う内容のメッセージが。

A亮平ごめんね。もう会いたくない

｢は？どういうことだよ｣

慌てて、電話をかけると直ぐに電話に出たA。

｢どういうこと？｣

『そのまんまだよ…もう亮平には会わない…』

｢…なんで？｣

『…私がみんなの人生めちゃくちゃにしてるから…亮平はまだやり直せるよ…ごめんね。めちゃくちゃにして…』

｢…A？俺は自分でこの道を選んだんだよ…めちゃくちゃにされたなんて思ってない…俺はAが好きだからこの道を選んだんだよ…｣

『っ…ごめんなさい』

｢A！｣

一方的に切られた電話に慌ててかけ直すが、繋がることがなかった。

深澤｢…阿部ちゃん｣

｢なんでだよ…なんで急に…｣

やっと幸せになれるって矢先になんでこんなことに。