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「A」


待ち合わせの場所で待っていると、スーツじゃなくてラフな格好で亮平が私の元に来た。



『…久しぶり』

「久しぶり。元気だった?」

『うん。なんにも変わらない』

「そっか。とりあえず行こっか」



私の手を取り歩き出し、亮平について行く。



『どこ行くの?』

「うーん。映画でも行ってみる?」

『…う、うん』



このまま、ホテルに行くものだと思ってたのに驚いてしまった。



「…このままホテルに行くとか思った?」

『うん』

「…今日は行く予定はないかな。普通にAとデートして帰すよ…あとこれね」



ポケットから、他の人から貰うよりも分厚い封筒。



その封筒を受け取るか躊躇う。



だって、このお金を貰えるような事をしてないから。



「…躊躇わなくていいよ。俺はAにこうやって会えるだけで価値があるって思ってるから。ほら貰って」



無理やり私に受け取らせ、手元の封筒を見つめながら複雑な気持ちになる。



『…』

「そんな悲しそうな顔しないでA」



私の頬に手を添えて、顔をあげさせると触れるだけのキスをされた。



「これは、俺の意思だし誰かに命令されたわけじゃない。ただ、Aと普通にデートしたいなって思ったんだ」

『…それなら、お金はいらない』

「返さないで。受け取ってAの為に」



お金を押し返そうとするが、止められ押し返される。



どんなに要らないと言っても受け取って貰えずに、強引にカバンの中に入れられた。



「…これで、Aの負担が少しでも減れば俺はそれでいいよ。ほら、映画行こ?何か観たいのある?」



強引に話を丸め込まれ、私の手を引き再度歩き出した。

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設定タグ:阿部亮平 , SixTONES , SnowMan   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2022年2月11日 10時

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