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『…っ』
照「お前はなんにもしてない。全部俺がやったんだ…ごめんな怖い思いさせて」
真っ赤に濡れた手で私を優しく抱きしめた。
『…違う…私のせいで』
照「違くない。俺がずっとこうしたかったんだよ…そのタイミングが今だったんだ…ごめんなA…本当にごめん」
磨りガラス越しに光る赤色のランプが真っ暗な部屋の中を照らす。
ドンドンっと強い音でドアが叩かれ諦めたように、お兄ちゃんは私から離れる玄関の扉を開けると何人もの警察に囲まれ連れていかれた。
お兄ちゃんは私たちのお父さんとお母さんを 殺 し た。
『…んっ』
目を覚ますと、外はオレンジ色の光が差し込んでいて、寝てしまったんだと慌てて起き上がるが、亮平はまだ帰ってきてない。
『…はぁ』
嫌な夢を見た。
今朝からずっと私に思い出させるように、言い聞かせるように、過去の出来事が夢に出でくる。
お兄ちゃんは私のせいであんな事をさせてしまった。
どんなに嫌だと言っても、私はお兄ちゃんの傍から離れられない。
だって、お兄ちゃんをあんな風にさせてしまったのは私だから。
『…お兄ちゃん…ごめんね』
ベッドに横たわり、お兄ちゃんの事を思い出していると、部屋の扉が開く音が。
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作者名:ぽぽ | 作成日時:2022年2月11日 10時