阿部の恋人はSixTONESの紅一点2 (ページ44)

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ちょっとした時間を使って家にあったチョコレートを溶かしている間に、タイマーが鳴りオーブンからクッキーを取り出すといい感じの色に焼き上がっていた。

溶けたチョコレートにクッキーを付けて少しだけアレンジしていると、鍵穴に鍵を通す音。

部屋の中に足音が響き扉の方に目を向けると、仕事から家に直接来てくれた亮平くんがいた。

『お疲れ様』

｢Aちゃんもお疲れ様。すっごい甘い匂いする｣

『今ちょうど、焼きあがったところだったの！今ちょっとだけチョコレートつけてデコレーションしてるんだ』

荷物を置き手を洗い私の隣に立つ。

｢美味しそう｣

『食べる？』

｢もう、食べていいの？｣

『うん！いいよ』

先にチョコレートをつけていて少し固まっていたクッキーを摘み亮平くんに差し出す。

受け取って貰えると思ってたら、亮平くんの顔が近づき私の摘んでいたクッキーをそのまま食べた。

『あ』

｢ん！美味しい～。｣

突然の事に驚いている私。

亮平くんは何事もなかったかのように美味しそうにクッキーを食べていた。

｢あれ？どうしたの？｣

『…亮平くんに指食べられちゃったなって』

｢え？あ…ごめん｣

『全然ちょっとびっくりしちゃったけど亮平くん可愛かったから』

亮平くん自身無意識だったみたいで、そんな所が少し可愛かった。