阿部の恋人はSixTONESの紅一点2 (ページ28)

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ご飯も食べ終わり、のんびりした時間を過ごしていた。

言うなら今のタイミングだよな、なんて思いながらスマホを持って亮平くんの隣に座る。

『亮平くん』

｢どうしたの？｣

『…あのね。相談があるんだ』

｢うん。なに？｣

『仕事についてなんだけどさ…下着のモデルのオファーが来てるんだって』

｢え？｣

少し驚いた顔をして私を見つめる。

『…こんな感じの下着なんだけどさ。どうかな？』

スマホの画像を見ながら、難しそうな顔。

やっぱり、ダメだよね…。

ちょっとだけ諦めていた。

｢Aちゃんはこの仕事やりたいの？｣

『…うん。やってみたい。だって、女の子にしかできない仕事だから…。今までは無理にみんなに近づけようとしてたけど、最近私は出雲Aでいいんだって思えるようになったから。きっと昔の私ならの断ってたけど。今はやってみたい』

今の私の気持ちを亮平くんに伝えると、難しそうな顔が緩み少し困った顔をする。

｢…Aちゃんがそう決めたんだったらこの仕事は受けるべきだよ｣

『…いいの？』

｢当たり前だよ。俺にAちゃんの仕事を断る権利なんてないんだから。ちょっと気持ちは複雑だけどさ。男には出来ないことをAちゃんはやれるんだからやった方がいい｣

『ありがとう。亮平くん』

私の方に少し倒れ込み、胸元に顔をうずめる。

｢…露出が多いのは複雑だけど、これは仕事だから仕方がないよ｣

自分の感情と戦っているんだろうか。

項垂れる亮平くんを抱きしめながら、新しい挑戦を楽しみにしていた。