阿部の恋人はSixTONESの紅一点2 (ページ11)

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｢あの人、俺とAちゃんのファンなんだって｣

『え？』

ゆっくり顔を上げると嬉しそうに笑い私を見ていた。

｢これからも2人のこと応援してますって話をしてただけだよ？｣

『…本当に？』

｢本当だよ。それに、結構ネットで話題になってたんだよその話｣

『…知らなかった』

私が1人、勝手に変な妄想をして嫉妬してただけっていう話だった。

『…ごめんなさい』

｢全然、最初はなんだろうってちょっと不安になっちゃったけど、色々考えたらそうかなって思ってさ｣

『1人で暴走したみたいで恥ずかしい』

｢俺は可愛い嫉妬してくれるAちゃんが見れてよかったよ｣

亮平くんを見上げているとまた、私を抱きしめたままキスをしてきた。

チュッチュッとキスの嵐。

『…ちょ、ちょっと』

びっくりして、亮平くんを辞めさせようとてもぎゅっと抱きしめられてて動けない。

｢安心してよ。俺はAちゃんにゾッコンだから｣

『っ…もう！』

ちょっと恥ずかしくなることをサラリという亮平くん。

｢あはは。さてと、解決したことだし帰ろうか｣

『ん…』

亮平くんの腕が緩んで自由に動けるようになったのになんだか動きたくない。

｢ちょっと甘えたくなっちゃった？｣

『…』

言葉を発することなく、下を向く私の頭を撫でてくる。

｢家帰ったら、沢山甘えられるから。ね？帰ろう｣

『…帰る』

ゆっくりと、離れて亮平くんと顔を合わせることなく楽屋を出た。

だって、顔を合わせるのが恥ずかしいんだもん。

身体全体がなんだか恥ずかしさからなのか熱い。

早く家に帰りたいなんて思いながら一足先に着いたエレベーターホールでエレベーターが来るのを待った。

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