阿部が恋したのはSixTONESの紅一点2 (ページ23)

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テレビの収録終えてあとは帰るだけなのに。

楽屋に戻りスマホを確認すると、佐々木さんからの連絡が。

佐々木○×ホテル 1302号室。
Aちゃんのために眺めのいい部屋取ったから絶対来てね

誰かに相談しなきゃ。

スマホを手に取り誰に相談するかスマホを操作しながら考える。

樹か北斗か慎ちゃん、ふっかママ、めめ、亮平くん。

『…ダメだ』

誰かに相談して阻止できたとしても、あの写真はどこへ流れるのか。

あの写真が出るだけで、亮平くんだけじゃなくってみんなに迷惑がかかる。

逃げ場なんて今の私にはないことに、ここに来て初めて気がついた。

『…私は大丈夫』

目の前の鏡に映る自分自身へ言い聞かせる。

私の中だけにとどめておけばいいこと。

誰にも言わなければ誰も悲しまない。

大丈夫。大丈夫。何度も何度も言い聞かせながら重い体を動かし外に出る準備をする。

永遠と時が止まればいいのに。

そんなことも思っても進む時間。

そして動き出す私の体。

あと少しで外に出るところでスマホが震えた。

佐々木今どこ?

A今終わってこれから向かうところ

佐々木来てくれるんだ。楽しみに待ってるよ

佐々木さんからのメッセージを確認していると後ろからドンッと何かがのしかかる。

ラウール｢Aちゃん！｣

『…あ、ラウちゃん』

まさかのラウちゃんの登場にフリーズしてしまった。