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｢本当にごめん｣
『私の方こそごめんなさい』
｢…ずっとAちゃんに謝ろうとしてたのに怖くて。もし本当に嫌われてたらって思ったら謝れなかった｣
『私も…亮平くんに拒絶されたらどうしよって思ってたら謝れなかった…』
｢ごめん｣
何度も何度もお互いに謝り合い、泣く私をきつく抱きしめてくれた。
『…亮平くん本当にごめんね』
｢もういいよ。俺も悪いんだし。もう謝るのは終わりにしよ？｣
『うん』
久しぶりに、感じる亮平くんの温もり。
亮平くんの肩に顔を埋め、亮平くんの存在を強く感じる。
｢…Aちゃん好きだよ｣
『うん、私も好き…大好きだよ亮平くん』
私の言葉に言葉に答えてくれるように、私の髪の毛にキスをしてくれる。
ゆっくりと、顔を上げるとすぐ近くに亮平くんの顔。
そのまま少し背伸びをして亮平くんの唇にキスをした。
｢…Aちゃん｣
『もっとしたい』
｢俺もしたい｣
頬に手を添えるとグッと強く抱きしめられ、キスの雨が降ってくる。
『ん…』
｢Aちゃん｣
『なに？』
亮平くんが私から離れると少し寂しく感じてしまう。
｢これまた受けとってくれる？｣
ポケットに手を入れ取り出したのは、あの日楽屋に置いて帰った亮平くんの家の合鍵。
『…うん。受け取らせてください』
｢よかった…って、また泣かないの｣
『だって…もう家に行けないかと思ったから』
｢大丈夫だよ。いつでも家においで｣
何度も優しく私を抱きしめてくれる亮平くん。
『…ん。そしたら、この合鍵で今日亮平くんの家行ってもいい？』
｢…うん。Aちゃん明日仕事は？｣
『明日は、おやすみだよ私。亮平くんは？』
｢俺も休み｣
『そしたらずっと一緒に居たい亮平くんと』
｢うん一緒にいよ。ずっと｣
優しく私の唇にキスしてくれる亮平くんに、私からも優しくキスをした。
それから、楽屋から出る頃には夜になっていてぎゅっと手を握りながら亮平くんの家へと向かった。
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作者名：ぽぽ
| 作成日時：2021年8月17日 14時
