阿部の恋人はSixTONESの紅一点3 (ページ19)

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『…亮平くんは何にもわかってくれてないからいいよ』

｢…いい加減にしなよ。みんなに迷惑かけてるよ｣

なんで、私だけが悪いの？

全部私が悪いみたいな言い方されてすごくモヤモヤして、私だけが悪いわけじゃないのに。

『もういいよ！私が悪いみたいな言い方されて…もう、亮平くんなんて知らない…亮平くんなんて大っ嫌い』

何も考えずに出た私の声。

ハッとしたがもう、出てしまっまたものは仕方が無いし、今ここで謝るつもりもない。

｢…俺もそんなAちゃんのこと嫌いだよ｣

一瞬で周りは騒がしくなる。

ガツンっと殴られたような衝撃を受けたと同時に、ぐわっと込み上げてくる涙。

ここで泣きたくない。

掴まれていた腕を勢いよく振り払うと、その勢いでカバンの中にあったキーケースが落ちた。

泣く前にさっさと出ようと急いでキーケースを拾い上げると、カシャンとキーケースから何かが落る。

何が落ちたか確認すると亮平くんの家合鍵。

拾い上げようとしたけれど、今はもう部屋の合鍵とかどうでもよくなっていて、そのまま鍵を残して楽屋を飛び出した。

部屋を飛び出すと同時に、涙がボロボロ溢れ落ちる。

悲しくて辛かった。

亮平くんからの言葉がこんなに辛いなんて。