【ヒロアカ】助けて、ヒーロー！【轟焦凍】 (ページ48)

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期末試験終了後、リカバリーガールは教師陣の会議に赴き、私はほぼ全員負傷のため底を尽きた包帯やガーゼ、消毒液を補充していました。
　というのに、保健室の扉が騒がしく開きました。
「Aちゃん！林間合宿だよ！」
　お茶子ちゃんに耳郎さん、三奈ちゃんに飯田くん、そして上鳴くん。なんとも騒がしいメンバーでしょうか。
「保健室は静かにしなければならないぞ！」あなたが一番声が大きい。
「林間合宿って……」
「私ら絶対留守番だと思ってたけど、行けるようになったよ～！」
「それな！よかったあー！」
「上鳴はひとり留守番くらいがちょうどよかったのにな」
「なっ、どういう意味だよ耳郎！」
「林間合宿、林間合宿！」
「みんな！ここは負傷者が癒しを求めてやってくる保健室だ！静粛に！」
　す、すごい。彼らが来ただけで保健室はまるでライブ会場のようだ。「レディースエーンドジェーントルメーン！」とプレゼントマイクさんの声が聞こえそうな現場をリカバリーガールが見ようものならどうなるでしょうか。
　憤慨轟々の嵐が起こるに違いない……！激昂したリカバリーガールほど恐ろしいものはない。彼女がここへ戻る前に、なんとかしなければ。

「み、みんな林間合宿に行くんだあ。しばらく会えなくなるから寂しいなあ」誰ですか棒読みだとか言った方は！
「違う、違うんだよAちゃん！」
「Aくん！君も来るんだ！」
「ええええ！？私もー！？」
　この時、保健室の騒がし王たる不名誉は私に移った。
「ど、どういうこと！？私なんて行っても役に立たないのに！」
「なんか大いに怪我人が出るだろう合宿って先生が言ってたよ」
「怪我人が出る合宿……さすが雄英」
「それでね、それでね！ A組みんなで合宿のための買い物をしようって話をしてたんだけど、一緒に行こうよ！」
「いいの？私、A組じゃないけど……」
「もち！そしたら一緒に回ろー！」
「う、うん！」
「芦戸！俺もA誘おうと思って……」
「あんたは峰田と回りな」

◯

「あの、轟くん！」
　僕は勇気を振り絞って彼に声をかけた。僕にできること、それは轟くんにとって有益な情報を教えることだ……！
「どうした緑谷」
「次の林間合宿の買い物に、そのっ、Aさんも来るって麗日さんが……！」
「それがどうしたんだ？」
「へっ！？」
　あの時、両手を握りしめた彼はまだその変化に気づいていないらしい。