EPISODE.05 ページ5
-J-
「ジェシー、最近北斗と仲良いよね」
「え？そうかな」
お昼ご飯を樹と慎太郎と食べながら過ごす。
樹と慎太郎は廊下側の席で、窓側の俺とは真反対にいる。
いつもふたりの席に集まってそれぞれのお弁当を食べる。
ふと北斗が気になって席に目をやれば、そこに北斗はいなかった。
「北斗どう？ジェシーとしゃべる？」
「え、うん。まあ俺が一方的に話しかけてるってだけだけど。てか何その質問」
「いや、北斗ってあんましゃべんないじゃん？」
なんとなく北斗のことを気にするような慎太郎の聞き方。
樹もそうだけど、クラスのほとんどの人は苗字で呼ぶけど2人は北斗って呼ぶし。
そういえば北斗の苗字知らねえな。
「2人とも北斗と知り合い？」
「知り合いっていうか...」
「俺ら北斗と中学一緒だったからな」
「え、そうなの？」
結構驚きの事実。
だって2人と2年間一緒にいてそんなこと聞いたことないし。
まあ、北斗のこと自体席替えするまで知らなかったのだけど。
そういえば名前も2人から教えてもらったっけ。
「でも2人とも北斗と全然喋んないじゃん」
「まあ、今はな、色々あったし」
「え、なになに」
慎太郎が話し出そうとしたところで、ちょうどガラッと教室のドアが開いて。
北斗が入ってきた。
思わず3人とも口をつぐむ。
けど北斗は別にこちらに目をくれることもなくスタスタと自分の席に戻って行った。
そしてお弁当が入っているであろうレジ袋を手に持つと、またスタスタと出ていった。
どこで食べるんだろう。
もしかして誰かと一緒に食べているのかな。
それとも1人で食べているのか。
俺は北斗のことを何も知らない。
「....北斗って、いつも笑ってるのに、なんか壁あるよね」
俺がそういうと、2人とも返答はなく、じっと歩いていく北斗を見つめていた。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
