EPISODE.38 ページ38
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放課後、文化祭の準備が始まった。
俺は隅でこっそりサボっていたけど、ジェシーに捕まる。
「ほら、北斗もちゃんと色塗りして」
「はあーい……」
「Haha!返事かわい〜」
ジェシーのとなりにしゃがんで、渋々絵の具で看板に色を塗る。
みんな体操服に着替えたりして、本気で準備をしていた。
俺は左腕の傷を見られたくないし、長袖のシャツのまま。
こういうのを楽しめない性格、本当に損だと思う。
どこか冷めた気持ちで見てしまう。
ジェシーも本当はクラスメイトとわいわいやりたいだろうに、俺に合わせて隅っこで色塗りしてくれてる。
「ジェシーいいよ、ここ俺がやるからみんなと他の準備してきたら？」
「なんで？せっかく北斗と2人なのに」
「せっかくて……よく一緒にいるじゃん」
「足りない。もっと一緒にいたい。ずっと一緒にいたいよ」
ジェシーの言葉に手を止めてジェシーの顔を見る。
ジェシーは黙々と色を塗りながら下を向いたままだった。
どことなく、耳が赤いような……。
「ジェシー……？」
「うへへ、ちょっと恥ずかしいこと言っちゃった」
そう言って顔を上げたジェシーははにかんだ笑顔。
え、ジェシーが照れてる……そんな顔初めて見た。
てか恥ずかしいならそんなこと言うなよ。
こっちまで恥ずかしくなる。
「最近北斗が足りてないなって思ってたから、今一緒にいられて嬉しい」
「それはジェシーが京本とずっと一緒にいたから……」
自分で言ってて、何を言ってるんだと途中で言葉を噤む。
俺がジェシーにこんなことをいう資格があるはずがない。
なんで拗ねたような口調で、京本と一緒にいることを責めるように言ってしまうんだ。
何様のつもりで、ジェシーの行動を制限しようとしているのか、自分で自分に腹が立つ。
幸い、ジェシーには聞こえていなかったみたいだ。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
