EPISODE.34 ページ34
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｢あー、きょもとジェシーは1年生のときから仲良かったよな｣
｢うん。ずっと2人でいたもんな｣
めずらしく、俺と樹と慎太郎の3人で帰る。
ジェシーはあのまま京本と帰る、と2人で行ってしまった。
積もる話があるらしい。
俺はそんなジェシーを見て、もやもやが晴れないままでいた。
樹と慎太郎も京本と親交があるらしく、きょも、と呼んでいる。
｢ふーん……ジェシーとずっと一緒に……｣
自分自身、何にもやもやしているのかよくわからなかった。
胸がチクチクして、無意識に左胸を抑える。
そんな俺を、樹がじっと見つめていたことも気づかなかった。
｢きょもは学校の有名人だからみんな遠慮して近づけない雰囲気あったんだけど、ジェシーは関係なくガンガン話しかけてたもんな｣
｢へー……｣
｢それでみんなきょもに話しかけていいんだって感じで打ち解けてった感じ？｣
そうか、ジェシーは興味ある人物にはガンガン行く人なんだ。
別に俺だけが特別なわけではない。
高嶺の花だった学校のプリンス、京本の周りに建てられた壁を打ち壊したであろうジェシー。
本当に、漫画の主人公みたいにみんなに好かれる良い奴なんだろうな、ジェシーって。
そりゃ京本もあんな笑顔でジェシーに抱きつくわけだよ。
なぜか拗ねるような気持ちのまま、俺の家に着いた。
2人はまた明日ー、と帰ってく。
なんで俺はジェシーと京本のこと考えてもやもやしないといけないんだ。
こんなめんどくさい感情はごめんだ。
何も考えずに済むように、イヤホンをしてラジオの世界に浸りこんだ。
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｢なあー、さっきの北斗さ絶対きょもに嫉妬してたよね？｣
｢あー、だろうな。ずっとジェシーのこと気にしてる感じだったし｣
｢もしかして2人って両思いだったりする？だったらジェシーにすぐ伝えようぜ！｣
｢馬鹿、慎太郎。おまえ余計なことするなよ？北斗が自分で自分の気持ちに気づかないと意味ないんだから。それに、下手に介入したら絶対こじれるぞ｣
｢えー……分かった……でもなあ……｣
俺と別れたあとに、樹と慎太郎がこんな会話をしていたことも知る由もなかった。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
