EPISODE.33 ページ33
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文化祭の季節がやってきた。
クラスでひとつの催し物をやらなければならなくて、ホームルームの時間に話し合いが行われている。
俺は文化祭は準備も含めて参加せず、毎年休んでいたわけだけど。
｢北斗〜、文化祭一緒に周ろうね｣
｢え、ああ、うん｣
｢あ、北斗絶対サボる気だったでしょ｣
慎太郎に見透かされて、やっぱりなと笑われた。
文化祭なんて高校生の商売ごっこみたいだと冷めた気持ちで思ってしまっていた。
けど、4人でまわるのも悪くないか……。
うちのクラスはお化け屋敷をやることにしたらしい。
また、準備がめんどくさそうなものを……。
明日から準備が始まることになって、クラスには浮かれた雰囲気が流れていた。
ホームルームも終わり、4人で帰ろうとしていたとき。
｢ジェシー！｣
教室の外から声が聞こえて、振り返ると肌の白い美男子がいた。
｢わあ！大我！久しぶりじゃん｣
｢ジェシー久しぶり！会いたかったわ〜｣
教室に入ってきて、ジェシーとハグを交わしたのはとなりのクラスの京本大我。
人と関わりを持たなかった俺でも知ってる、学校の有名人。
家がお金持ちで、美形で、漫画の世界から飛び出してきたような人物。
どうやら、去年の夏からカナダに1年間留学に行っていたらしい。
｢大我帰ってきてたんだ。おかえり｣
京本大我ににっこりと微笑みかけたジェシー。
京本も、嬉しそうな顔でもう一度ジェシーとハグをした。
ーーーーーーどくん…どくん…
目の前でハグを交わす2人を見て、胸がバクバクする。
なんだ、この嫌な鼓動。
ジェシーの笑顔が、京本の嬉しそうな顔がチクチクと俺の胸刺す。
(なんか、嫌だ……)
今まで出くわしたことのない感情にすごく嫌な感じがした。
どうしちゃったんだ俺は。
痛む胸を抑えて、2人を見ないようにするのが精一杯だった。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
