EPISODE.04 ページ4
.
誰とも関らずにひとりで過ごすのは楽っちゃ楽なんだけど、唯一困ることがある。
それは・・・・
「じゃあ2人組になってパスの練習」
体育の時間のグループ作成。
体育の授業は毎回のようにこの掛け声がかかる。
こういう時、いつも俺は隅にひっそりと行って影に隠れる。
誰かが声をかけてくれたら一緒にやるし。
だけど、なるべく存在感を消して見つからないようにはしている。
今日も教員に見つからないようにこっそりと木の影に行こうとしたら声をかけられた。
「ほくと〜！一緒にやろーぜー！」
大きな声で名前を呼ばれて体がビクッとなった。
恐る恐る振り返れば、ぶんぶん手をふっているジェシーの姿。
一気に俺のところに視線が集まってた。
「北斗はやくー」
俺を呼ぶジェシーに慌てて駆け寄る。
とにかく、大きな声で俺を呼んでくれるな。
「しーっ！大きな声で呼ぶな・・！」
「一緒にやろ！」
まるで人の話を聞いていない。
サッカーボール抱えて既にやる気満々のジェシーは早く体を動かしたくてうずうずしているようだ。
てか、なんで俺と・・・。
「いいの？じゅり・・・、田中とか森本とやらなくて」
「え、あっちはあっちでやるでしょ」
まあ、そうだろうけど。
だとしても俺である必要はない。
まあ、声かけてくれた人とやるけれど。
「北斗いくよー」
ぽーんとボールを蹴ったジェシー。
そもそもなんで自然と呼び捨てしているんだ。別にいいけど。
何かと俺に話しかけてくるジェシーをうっとうしく思うけど、きっと席が変わればそんなこともなくなる。
俺が遠くに飛ばしてしまったボールを爆笑しながら取りに行った。
何事も楽しそうに取り組めるジェシーとは一生気が合わないだろうと感じた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
