EPISODE.30 ページ30
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｢俺は暗くて、つまんなくて、いつも相手の言葉全部をいちいち気にしちゃって……ジェシーとは真反対な俺が、ジェシーに釣り合うとは思えない…｣
｢…………｣
｢俺なんかのこと好きになるなんて、やめといた方がいいと思う……｣
話しながら、だんだんとジェシーの目を見れなくなっていた。
どうして俺は、好きだと言ってくれている相手にこんなことを言ってしまうんだろう。
ありがとう、って素直に言えたらいいのに。
自分で言ってて悲しくなるけど、本当にそうは思っているから。
｢……それが北斗の答え？｣
ジェシーの声がして、恐る恐る顔を上げる。
夕日に照らされたジェシーが、悲しそうな顔をしていた。
ジェシーのそんな顔初めて見て、胸がドクドクと鼓動打つ。
なんでジェシーがそんな顔するんだろう。何か傷つけてしまっただろうか。
｢…なんで、ジェシーそんな顔するの……？｣
｢だって……悲しいよ。どうして俺の告白に対する答えが、北斗自身を傷つけるような答えなの？
俺のこと好きかどうかだけでいいじゃん｣
｢好きとか以前に、俺には好かれる資格がなくて……｣
｢そんなわけない。それは、北斗のことを好きだって言ってる俺のことも侮辱してるよ？｣
侮辱、という言葉が出てきて、俺は全力で頭を振る。
俺はむしろジェシーに敬意を持っていて、見下すような気持ちは決してない。
そういう旨を全力で拙い言葉で伝えると、ジェシーはますます悲しい顔をした。
そんな、そんな顔しないで…。
｢北斗は自分を蔑むのが習慣化してるんだね｣
｢え……そんなつもりはないけど……｣
｢じゃあ無意識なんだ。気づかずに自分を傷つけるなんて、俺は悲しい｣
自分のことを蔑んでいるつもりはなかった。
だって事実だから、俺が言ったことがなんの偽りもない事実を
俺が俺を傷つけるのが悲しいなんて、ジェシーは不思議だ。
俺が傷ついたところで、ジェシーには何の支障もないのに。
｢よし、分かった。じゃあこうしよう｣
ジェシーが切り替えるように手を叩いて、悲しい顔をやめた。
そして、いつもの笑顔で俺にこう言った。
｢北斗が自分を傷つけないように、俺が毎日北斗に愛を伝えるよ｣
｢へ？｣
｢北斗の分まで、俺が北斗のこと愛してあげる｣
｢はあああ？｣
ジェシーの考えることは、いつも突飛で訳が分からない。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
