EPISODE.27 ページ27
-M-
あの日からずっとジェシーのことが頭から離れなかった。
俺に恋してると言ったジェシー。
からかったり、ふざけて言う人じゃないことは、この数ヵ月の付き合いで分かってはいるから。
だけど、理由が分からなかった。
ジェシーが俺のことを好きだとか、そういう素振りを見せたこともなかったし、なにより好かれる理由がない。
(俺なんかのどこを好きになったんだろう……)
好きになる要素が、俺にはひとつもない。
その日は風磨に傷つけられたことも忘れて、ジェシーのことばかり考えていた。
そして、恐れていた新学期がやって来てしまう。
ジェシーに会うのが怖くて、新学期のホームルームが始まるギリギリに投稿したけど。
まあ、前の席だから意味はない。
｢おはよ、北斗｣
｢お、おはよう……｣
いつもの笑顔で挨拶をしたジェシー。
ニコニコな顔で見つめてくることに耐えられない。
俺はいてもたってもいられず、教室から飛び出してしまった。
保健室に向かう途中で始業開始のチャイムが鳴る。
どうしよう、ジェシーに失礼だったかな。
でもあのままホームルームを受けることなんてできない。
とりあえず保健室で心落ち着かせよう。
保健室のドアを開けると、いつもと変わらず堺先生が座っていた。
｢あれ、松村久しぶりじゃん｣
堺先生の笑顔を見ると、ホッと心落ち着く。
そういえばしばらく保健室には来ていなかった。
それだけ心が安定していたのだろう。
こんなに心を乱されては、保健室に来ざるを得ない。
｢なんかいつもとは顔つきがちがうね｣
｢え？そうですか……？｣
｢いつものどよーんとした感じじゃなくて、そわそわしてる感じ？｣
俺っていつもどよーんとしてたのか。
てかそんなに俺って分かりやすいのか？
保健室の先生だからか、観察眼がすごい。
先生は俺にはなにも聞かずにサボらせてくれたけど、1時間ずっと変わらずジェシーのこと考えていた。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
