EPISODE.20 ページ20
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夏祭りはすごい賑わいで、浴衣を着ている人もたくさんいたから浮くことはなかった。
人混みは嫌いだけど、人とこういう風にイベントとかに行くのは嫌いじゃないんだな、と思い出すことができた。
｢北斗、射的やろ！何欲しい？｣
ジェシーが銃を構えて俺に聞いてきた。
｢自分のほしいもの取りなよ｣
｢北斗がほしいものが取りたいの！その方がかっこいいでしょ｣
｢なんだそれ｣
適当なお菓子を選ぶと、ジェシーは身を乗り出して景品を狙う。
銃を構えて片目を閉じるジェシーはすごくかっこよく見えた。
(絵になるな……モデルみたいだ……)
周りの女性陣もジェシーを見て色めきだっているのが分かる。
黙ってればほんとカッコイイんだな。
｢ああ〜〜！｣
パンっと音が鳴ると、ひとつの景品が落ちた。
それは俺が言ったお菓子ではなく、小さなひよこのおもちゃ。
｢Ahaha! 変なの取っちゃった。北斗にあげる｣
｢はは、かわいい。ありがとう｣
お風呂に浮かんでいそうなひよこ。
くちばし尖って、目がクリっとしていて思わず笑ってしまった。
ジェシーも俺の反応を見て満足そうだ。
｢北斗、ジェシーあっちでたこ焼き食おーぜ｣
すでに焼きそばとかフランクフルトとかを食べていた慎太郎だけど、まだ食べ足りないらしい。
4人でたこ焼き屋の屋台に向かっている時、人混みの中で男の人の肩にぶつかった。
すいません、と謝ろうと振り返ったら。
｢……北斗？｣
名前を呼ばれて顔を上げた。
俺の名前を呼んだ人の顔を見た瞬間、体が強ばった。
足を止めた俺に合わせて、3人も振り返る。
慎太郎と樹も息を呑むのが分かった。
｢風磨……｣
肩がぶつかったのは、中学の同級生の風磨。
中学生の俺に深い深い傷をつけた風磨だった。
誰も言葉を発さないまま呆然としている状態だったけど、風磨が口元を緩めて声をかけてきた。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
