EPISODE.18 ページ18
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夏休みが始まって半月が経とうとしている。
俺は毎年変わらず、部屋にひきこもって宿題をこなしていたわけだけど。
｢ほくと〜来たよ〜｣
ガチャっと、もはやピンポンもせずに玄関から声が聞こえてきて。
ジェシーと樹と慎太郎の3人が週1ペースでやって来ていた。
｢アイス買ってきたから食べよーぜ｣
慎太郎がソーダアイスを4本買ってきていて、みんなで俺の部屋で食べた。
夏休み入った次の日に3人押しかけて来た日には驚いたけど、今ではもう慣れてしまった。
何しに来たの、と聞いても決して何とは答えないけど安否確認的な感じだと受け取っている。
樹と慎太郎は特に、俺の左腕の傷を気にしている感じがしたから。
あの日以来、自分自身を傷つけるような行為はしていない。
したくなるような苦しい出来事も起こっていない。
｢なんか北斗白くなった？｣
｢そうかな？一歩も外出てないから｣
｢髪も伸びたよね。耳にかけたら？｣
ジェシーが手を伸ばしてきて、顔にかかっている髪を俺の耳にかけた。
ビクッと反応してしまったけど、ジェシーは当たり前みたいにそんなことをしてくる。
顔付近とか髪の毛なんて一番触れられたくないけど、ジェシーは自然とやってのけるから避ける暇もない。
普通、男友達に対してこんなふうに接するものか？
樹と慎太郎も何も言ってこないから、3人の間では普通のことなんだろうけど。
｢北斗もう宿題ほぼ終わってんじゃん！写させて！｣
｢やだよ。自分でやれ｣
ひどい、と項垂れる慎太郎。
2人ともだいぶ昔みたいに話せるようになってきたな。
完全には戻れないけど。
｢北斗、明日夏祭りだね｣
｢ああ、うん。めっちゃ久しぶりに外出る｣
｢え、浴衣とか着ちゃう？｣
｢いや着ねえだろ。持ってないし｣
｢あ、俺ん家兄貴たちのもあるから何着かあるよ。みんなで着ようぜ｣
｢いいじゃん、着たい着たい｣
盛り上がってきた3人。
いや、浴衣とか絶対着たくないんだけど。
俺がそう伝えても、もはやこいつらは止められない。
｢楽しみだね、北斗｣
満面の笑みのジェシーに言われて、苦笑いしか出来なかった。
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たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
