EPISODE.15 ページ15
-J-
知らなかった、樹も慎太郎もこんなに北斗のことを想っていたなんて。
3人は固い絆で結ばれていて、まるで俺の入る隙間はない。
なんだか嫉妬しちゃうな。
北斗に嫉妬なのか、樹と慎太郎に嫉妬なのかは分からないけど。
樹と慎太郎から話は聞いていたけど、北斗の気持ちを聞くのは初めてで。
誰とも関わりたくないって、そう言った北斗。
俺はガンガン北斗に関わっていくつもりだから、そんなことはさせないけど。
そんな感じのことを伝えたら、北斗はキョトンと驚いた顔。
｢俺はみんなと仲良くしたいし、北斗のこともっと知りたいから｣
｢え……、なんで？｣
｢なんで……？｣
何でって言われたら、理由は分からない。
前の席になったから話しかけてみたけど。
北斗のことを少しずつ知る度にもっと話したいと思うし、近づきたいと思う。
それを何でって聞かれたら、何でかは分からない。
全員と仲良くしたいとは思うけど、全員に同じ気持ちを抱く訳じゃない。
(なんで北斗のこと知りたいんだろう……)
｢俺も北斗のこと好きなのかな……｣
｢……はあ？なんだよそれ…｣
思わずそう呟くと、北斗は呆れたような声を出した。
そして、ははっと笑った。
あ、北斗が笑った。初めて見た。なんかかわいい。
｢ジェシーはしつこいからな、北斗逃げられねえぞ｣
｢北斗覚悟してね、ガンガンいくから｣
俺がそう言うと、北斗は勘弁してくれ、とまた笑った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たむら(プロフ) - なつほく。さん» ありがとうございます。初めてコメント頂けてとても嬉しいです！これからもよろしくお願いします( ˘︶˘ ) (5月7日 19時) (
レス) id: 9b094e61db (このIDを非表示/違反報告)
なつほく。(プロフ) - はじめまして！ほくじぇの2人が好きで読ませて頂いています！！お気に入り登録もさせて頂きました！！これからの更新も楽しみにしています！！ (5月6日 23時) (レス) id: 77d33224f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たむら | 作成日時：2022年2月22日 22時
