｡:°イエロースターチス*° (ページ1)

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V.D Ｓページ1

＿＿＿＿＿＿＿V.D

高２の冬。

それは、学生にとって誰しもが足元をおぼつかせる日だった。

＿＿＿＿＿ただ1人除いて。

『さっ、櫻井くん！！私の気持ち受け取って下さいっっ！！！』

と、顔を真っ赤にして勢いよくチョコの箱を差し出す女の子。

それに対して

「ん、無理。」

と冷たく一言放つ男。

断られた女の子は涙をポロポロと零しながらその場を去っていく。

その様子を見ていた私たち。

莉菜｢やー、モテるね！名前の彼氏くん！！｣

｢そうだね、、、｣

そう、私名字名前、の目線の先にいるのはチョコを渡しに並んでいる女子の長蛇の列を作っている犯人、櫻井翔くんの彼女。

な、はず。

莉菜｢彼女いるって知ってんのに渡しに来るってことは名前、敵にも見られてないのね、、｣

｢や、そんな不憫そうな目で見ないでくれる？？｣

そう言いながら私たちは笑う。

そう、心の中にある黒い渦を隠すように。