村上魚店。8 (ページ8)

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だいぶ早くに目的地に到着したから、観光しよかって事になった。

紫「なんか、、高校生に戻ったみたいやなぁ」

黒「せやな、ほな手ぇ繋ごか」

高校生の時、デートって言うたら映画行ったり雛ちゃんの手作り弁当持って公園行ったりやったけど、今も二人やとあの頃の思い出が昨日の事のように思い出される。

もうお互い親やけど、手ぇ繋いで観光地歩いて、、ずっとこの手を離さへんって心の中で雛ちゃんに誓った。

紫「横？どないしたん、静かやなぁ」

黒「そ、そんにゃ事ないって！」

アカン、、緊張すると噛むクセ全然変わってへんやん俺←

紫「横！あれ美味しそうやで！」

俺の手をグイグイ引く雛ちゃんは今でもごっつ可愛くて、やっぱりデレてまうのはしゃぁないな。

黒「雛ちゃんどれにする？」

雛ちゃんが食べたい言うたのは何処にでもありそうなソフトクリーム。
けど一生懸命選ぶ姿が可愛くて、空いてる方の手で鼻血が出てへんかさり気なく確認したわ(笑)

紫「私これにする！横は？」

黒「雛ちゃんが迷ってたやつ、色んな味楽しみたいやろ？」

紫「ありがとう横！」

雛ちゃん、俺はその笑顔が見れるんやったら何個でもソフトクリーム食うで←

年甲斐もなくお互いにソフトクリーム食べさせあったりして、完全に高校生の頃の二人に戻ってた。

けどなんか忘れたらアカン事あったような、、、

黒「あ！隆平が電話しろ言うてたの忘れとったわ！」

紫「せや、子どもらにお土産買わな！」

観光地巡りもそこそこに、旅館に戻る間に両親と子どもらのお土産買うて、隆平にもちゃんと電話をした。

橙『オトーン！絶対忘れてましたやん！！めっちゃ心配したんですよ？！』

黒「すまんすまん、そっちは変わりないか？」

橙『さっきまでたぁくんと誰が寝るかで揉めてました～』

黒「亮が章大と三人で寝る言うとったやん」

俺の予想やけど、絶対亮がゴネたんやろな、、、

橙『いやぁ、、亮ちゃんが寂しくなったんかすば兄と寝る言い出して、、、』

やっぱり、、

黒「とりあえず仲ようしてな？おばあちゃんとおじいちゃんの言う事ちゃんと聞くんやで？」

橙『はいはーい！まっかせてください！オトンも楽しんでください！』

隆平の明るい声にホッとして、やっぱり子どもらの存在ってデカいなぁって思った。

紫「横？チェックインしたで？大丈夫やった？」

そうや、、今日久しぶりに雛ちゃんと二人っきりで寝るんやん！！