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無事ロケも終わり、夜も遅いので寝る準備をしているあべちゃんを横目にタブレットでアニメを見る。

「佐久間まだ寝ないの？」

「ん〜あともうちょい」

「夜ふかしし過ぎないようにね。おやすみ」

「うん、おやすみ〜」

部屋の明かりが落とされ、自分のサイドライトの明かりも邪魔にならないように調整する。

しばらくすると、隣のベッドからは規則正しい寝息が聞こえてきた。

一緒の部屋になるのが久しぶりなので、あべちゃんが寝る姿を見るのも久しぶりだ。

動画を止め、壁側を向いて横向きで寝ているあべちゃんの背中を見つめる。

あべちゃんは優しさに満ち溢れている。

昔から俺が下手しないようにさりげなくフォローしてくれるし、落ち込んでいたら優しく包み込んでくれる。

いつからだろう・・・。
いつの間にか、俺はあべちゃんの事が好きになっていた。

その背中に引き寄せられるように、隣のベッドに膝を乗せるとギシッとベッドが音を立てた。

バレないように静かに体を乗せて、あべちゃんの顔を覗き込む。
すやすやとかわいい寝顔が見えた。

普段もかわいいのだが、寝ている姿はより一層かわいい。
その姿が愛おしく、気持ちが溢れてくる。

「・・・あべちゃん・・・」

小さな声で名前を呼んでみるが、寝ているので反応はない。

「あべちゃん。おやすみ」

静かに頬にキスをして、そのままあべちゃんの布団の中に潜り込んだ。

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