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「・・・ねぇ、佐久間。そろそろこっち来てよ」
毛布を被り、部屋の隅で丸まっている佐久間の背中に声を掛ける。
この状態になってかれこれ30分以上は経っている。
どうやら佐久間は家に誘われたので、色々すっ飛ばして最終段階まで進むのだと思っていたそうだ。
しかも丁寧な事にさっき寄ったコンビニでゴムまで買って。
「ねぇってば」
「俺だけ先の事考えてて変態みたいじゃん」
すっかりいじけモードに入っている。
「俺は嬉しかったよ。
俺たち友人として付き合いが長すぎて、フォーム崩せずにいたじゃん。だから佐久間が俺との先の事まで考えてくれてたって知れて嬉しかった」
部屋の隅へ移動して、毛布の佐久間を後ろから抱きしめる。
「だからさ、こっち向いて？」
毛布の山がようやく動いた。
隙間から見える佐久間の顔はまだ赤かった。
そんな佐久間が可愛くて、愛おしい思いが溢れ出る。
毛布に包まる佐久間をそっと優しく自分の方へと引き寄せ、上から頭を撫でる。
そしてそのまま綺麗な形をした佐久間の唇へとキスを落とした。
「あべ・・・ちゃ・・・」
突然の事で刺激が強かったらしい。
さっき以上に顔を真っ赤にしてフリーズしてしまった。
結局初めてのキスもグダグダなシチュエーションになってしまった。
だが俺たちにはこれくらいが丁度いいのかもしれない。
俺の腕の中にいる佐久間はキスされた恥ずかしさなのか何とも言えない変な顔をしていて、最高に可愛い。
頭に被っている毛布を脱がせ、ようやく顔全体を見ることが出来るようになった。
そんな佐久間にもう一度キスをする。
今度は頭で理解したのか、少し気恥ずかしそうにしながらも笑い返してくれた。
「一気に2回もするなんて、欲張りすぎ」
「長年我慢したんだから、これくらいは許して」
end
__おまけ__
「ちなみに今日履いてきたっていう勝負パンツってどんなの？」
「うにゃ、これだけど」
佐久間が後ろを向き、こちらにお尻を向けて身につけて来た勝負パンツを見せてくれた。
目に入ってきたものは、可愛い女の子が大きく描かれているパンツ。
キラキラとした大きな目の女の子と目が合う。
「・・・・・・うん。もしその時が来ても、このパンツだけは辞めといて・・・」
「ガーンッ！一番のお気に入りなのに・・・」
end
続く (更新停止中)
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作者名：なす | 作成日時：2022年11月27日 14時
