【完々】梅 と 松【梅原裕一郎】

おじさん爆誕 ページ7

．妊娠中(公表してから)
．

「ほんとにあかちゃんいるの…？」
『いるよ〜』

るいくんが久々にやって来た。今日はうめが仕事だから2人きり。
少し大きくなったお腹を見てるいくんは目をキラキラさせている。

「るいくんのままも、おなかおおきいんだよ」
『もうすぐお兄ちゃんになるんだよね〜』
「うん！おとうとなんだって」
『じゃあたくさんヒーローごっこできるね』
「たのしみなの！」

良かったねえ、と話しながら気付いたら夕方になっていた。夜ご飯は外で食べてそのまま送ってあげる予定だから、るいくんを連れてまずはうめと合流する。

「うめめー！」
「おー、るいくん」
「おつかれさまです！」
「お疲れ様〜。どこでそんな言葉覚えたの」
「Aちゃんがおしえてくれたの」
「へえ〜また賢くなったね」

うめが駆け寄ったるいくんを抱っこした。
Aもお疲れ様と言ったら「来てくれてありがとう」と頭をぽんぽんしてくれた。え…優しい…。

「梅ちゃーん先に行くとか寂しいことしない…で…ええ！？いつの間に生まれてたの！？」
「違う違う。Aのお兄さんの子ね」
『こうちゃんお疲れ様』
「お疲れ様！あ、そうなんだ！へえ〜！お名前は？僕ね、こうちゃん！」
「…」
「めっちゃ警戒してる」
「うめめ…」

元気いっぱいに挨拶したこうちゃんを何故か警戒したるいくんは、うめにぎゅっと抱き着いた。可愛すぎる。なにこれ。こうちゃんが「怖くないよ！？うめめのお友達だよ〜」と言うと少し安心した顔をして「るいくんです…」と自己紹介した。

「可愛い〜！ちょっとAに似てるね！」
『そう思う？』
「うん！目とかそっくり！梅ちゃんは…似てないね」
「当たり前だろ、俺の遺伝子入ってないんだから」
「うめめ、おなかすいちゃった」
「ん。じゃあご飯行こっか」
「いいな〜僕も行きたい」
『こうちゃんこの後何かあるの？』
「ラジオがあるんだよね」
『じゃあまた今度だね』
「うん、るいくんまたね！」
「こうちゃん…」
「ん？どうしたの？」

るいくんがこうちゃんの方に腕を広げた。
こうちゃんも 「？」って感じだった。そしたらるいくんはこうちゃんに抱き着いて「こんどいっしょにあそぼうね」と言った。キュン！

「絶対遊ぶ！何でも買ってあげるからね！」

優しいおじさんの爆誕であった。

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