晴れの日 ページ29
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「ただいま」
『おかえり!お疲れ!』
「お疲れ」
Aがもうすぐ24歳になる。
23歳最後の日はあまり一緒に居られなかった。日付が変わるギリギリに帰って来て、少し急いで風呂に入った。
時計を見たらあと5分ほどで0時になる。
Aは若干寝そうになっていて、デコピンをしたら起きた。
『びっくりした…』
「去年起きてられなかったって騒いでただろ」
『騒いではない!残念だなーって。でも今年は違うよ!』
「あともうちょい頑張れ」
『うん!頑張る!』
急に立ち上がって部屋をウロウロし始めた。寝ないように頑張ってるんだろう。
そして0時になった。
『24歳になりました!』
「おめでとう」
『ありがとう!』
2019年10月8日。
この日は二人にとってAの誕生日、そして結婚記念日となった。
『いっぱいメッセージ来てる〜!嬉しい!』
「良かったじゃん」
『うん!ありがとう!』
「24歳は大人だな」
『大人だよ!すごいでしょ。うめの方が大人だけどね』
「じゃあそんな大人になったお前にプレゼント」
『え!なになに!』
ずっと渡そうと思ってたけど、渡せなかったもの。
とりあえずウロウロしてたAをソファーに座らせた。
「目閉じて」
『分かった…あ、もしかしてチューとか?やだもう好き』
「うるさいな。ちょっとくらい黙れ。あと手」
『はい』
「じゃあ目開けて」
目を閉じてる間に、Aの左手薬指に指輪をはめた。
それを見た瞬間、涙を流した。
『待って…涙止まんない…今まで生きてきた中で一番幸せなプレゼントなんだけど……』
「そういえば言ったことなかったな」
『何を…?』
「今更遅いかもしれないけど、俺と結婚してください」
『す…する…!よろしくお願いします…』
ずっと言えてなかった言葉も伝えられた。
よく考えたら周りの人間に結婚しようと思うってことは言ってたけど、直接Aに結婚しようとは言ってなかった。
だからAも最近まで『私ほんとに結婚するのかな……?』と悩んでいたらしい。
プロポーズとか小っ恥ずかしいと思ってたけど、今まで遠回りをしてきた分、しっかり伝えないといけないと思った。
そして寝て起きて、支度をして役所へ向かった。
晴れて、夫婦になったのである。
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ちた - 返信ありがとうございます。楽しみに待ってます! (2020年9月3日 22時) (レス) id: 39fd240eae (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - ちたさん» コメントありがとうございます。更新頻度下がっててすみません!近々更新するお話出来てますのでしばらくお待ちください! (2020年9月3日 19時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
p@n@(プロフ) - る。さん» ありがとうございます!更新頻度下がってますがこれからもよろしくお願いします! (2020年9月3日 19時) (レス) id: 82332159e0 (このIDを非表示/違反報告)
ちた - 楽しく拝読させて頂いてます。もう更新はなさらないのですか? (2020年9月3日 18時) (レス) id: 39fd240eae (このIDを非表示/違反報告)
る。(プロフ) - ええもう最高です!きゅんきゅんしすぎて心が持ちそうにないです! (2020年8月26日 7時) (レス) id: 3de2d695dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:p@n@ | 作成日時:2020年8月5日 21時