其の弐佰拾玖 無限列車編１６ ページ19
杏寿郎が一体目の鬼を倒したと同時に桜は別の車両へと急いでいた。
乱暴に開け放った扉の向こうに、やはり鬼がいた。
人ならざるものの存在に、その車両にいた乗客がパニックを起こしている。
我先にと逃げ出そうと逃げ惑うのを捕まえようと、蜘蛛のように長く伸びた手がその行く手を阻む。
「とまれ！！おまえの相手は私です！！」
桜が叫ぶと鬼が動きを止めグルッと振り返り、標的を桜へと変え咆哮する。
哮り立つ鬼にまた車内のあちこちから悲鳴が上がると、桜は急ぎ鞘から日輪刀を抜き構えた。
「皆さん！落ち着いてください！あなたたちは私が相手をしているうちに隣の車両へ！！」
桜は自分の近くにいる人たちに、背後にある扉から逃げるように指示を出すと、状況がわからないながらも生き延びるために必死な彼らは素直にそれに従った。
逃げる乗客の悲鳴に刺激され、動くものに反応するように襲いかかる数本の鬼の手を桜がすかさず斬り落とす。
余計なものをさらに見てしまった乗客が奇声を上げながらも貫通扉を開け、全員が逃げ出したのを桜は尻目で確認した。
(よしっ！！)
これで自分側にいた乗客の心配はなくなった。
あとは、奥に残された人たちの救出するだけだ。
桜が鬼に向かって一歩強く踏み込み駆け出すと、まるで小さな小鳥を握り潰そうとするかのように、いろんな角度から鬼の腕が襲いかかる。
複雑に交差する鬼の腕の隙間を桜は巧みにすり抜け、取り残された人たちの元に辿り着いた。
「みなさん、音を立てず、なるべく座席の下に身を小さくして隠れていてください」
頭を抱え込み慄いていた乗客の桜を見る目は恐怖に怯えている。
それもそうだろう、こんな化け物を間近に見る機会などそうそうあるはずもない。
桜の言葉を聞いて助かるならと、乗客は素直に従い座席の下に集まり身を小さくする。
「安心してください。すぐに終わらせます」
その声に、乗客の一人が思わず顔を上げるとそこにはもう桜の姿はなく。
「時の呼吸 陸ノ型
稲光のような速さのごとく桜は鬼の頚を一瞬で斬り落とした。
鬼の体がぐらりと揺らぎ、埃を舞い上げながら床に倒れ、塵となり消滅していく。
その様子をジッと見つめながら桜は納刀した。
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桜花(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» だいぶ放置ですみません!国家資格目指してるんですね。すごいです!私も陰ながら応援しています。もう、あまり需要もないかとは思いますが私はまだまだ鬼滅の刃が好きなのでボチボ頑張って更新していこうと思います。お時間あれば、また遊びにきてくださいね。 (2022年1月10日 11時) (
レス) id: 16cf354de0 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - 資格取ろうと思っているんだな！俺も国家資格を取ろうと思っている！お互い！勉強！集中！煉獄杏寿郎だ！ (2021年10月31日 20時) (レス) @page50 id: e9e5935c56 (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» レスと更新が遅くなって申し訳ありません(T ^ T)しばらくこのような状態が続くと思われます。忘れた頃に更新かもしれませんが、引き続き彼らの応援よろしくお願いします( ＾∀＾) (2021年10月31日 15時) (レス) id: 16cf354de0 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - 煉獄さん！頑張れ！俺、煉獄さんを応援します！煉獄さんは強い‥！俺は弱者じゃない！夢主さんもだ！勝手に決めつけるな！猗窩座…！！お前を絶対許さない！竈門炭治郎です！煉獄さん、夢主さん！頑張って下さい！ (2021年10月10日 19時) (レス) @page46 id: 2a3c5f3e4e (このIDを非表示/違反報告)
桜花(プロフ) - 義勇と杏寿郎推しさん» 全て言ってしまうとネタバレになってしまうので、あらかた伏せてになるのですが……^^;柱救済で物語を展開していきますので現役引退はありません！とだけ(^-^) (2021年10月4日 21時) (レス) id: 16cf354de0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜花 | 作成日時：2021年9月19日 10時
