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story34 ページ34

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将洋side




「……………は?」




言葉の意味が、理解できなかった。




「なにが、なんて

そんな野暮なこと聞かないでよ?」









『将洋もだよね?』









「…Aちゃんのこと、好きなんでしょ?」





絶えず俺の身体の上を動いていた人差し指が、静かに胸を突いた。


ぐ、とそこに力が込められて


同時に射抜くような視線が突き刺さる。



「…な、に言って」

「あれ?もしかして気づいてないの?」






俺が、

Aを好き?







違う。







…違う。







Aは……









「将洋は、Aちゃんのことが好きなんだよ」









_______________祐希と同じ、




だ。




「…まぁ、Aちゃんのとこになんか行かせないけど…ね」




何もかも、俺を知り尽くしているような。


俺の知らない俺まで見据えているような、そんな瞳。





「…………やめろ、」


「え?」


「やめろよ…っ」






するり、と

俺の胸から滑り落ちた華奢な手首を掴んで、そのまま後ろに押し倒した。


Aよりも細い、これ以上少しでも力を入れたら折れてしまいそうな、彼女の手首。



「ちょ…っと、なに、」

「…抱いて欲しくて、呼んだんだろ?」

「んっ…!ま、さひろっ……」





もう、





「…抱いてやるよ。

だから、……黙ってろ」






多分とっくに気づいていたんだ。



どことなくAに似ている彼女に、
Aを重ねていたことくらい。

彼女が笑えば、Aの笑顔を思い浮かべて

彼女が泣けば、Aの泣き顔を思い浮かべてた。




この時だって、


Aと似たその厚い唇が、


『将洋』じゃなくて、

『マサ』と動けばいいのにって


そんな馬鹿みたいなことを考えていたのに、





「将洋…っ、んっ、だめだよ…

離れていかないで……こっち、みて…」


「………っ、クソ…っ」






…それなのに。






『こっち、みて』






聞き覚えのあるそのセリフに、


俺は気づかない「フリ」をした。

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設定タグ:柳田将洋 , 石川祐希 , バレーボール   
作品ジャンル:恋愛
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ぷーこ(プロフ) - ルカさん» いえいえ!ありがとうございました!後ほど変えさせていただきます! (2019年10月14日 16時) (レス) id: acc82473cf (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - なら、そうなんですね!すいません! (2019年10月14日 16時) (レス) id: 1f76d21934 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - ルカさん» すみません、4年前の作品なので番号も当時のものになっております。わざわざありがとうごさいます! (2019年10月14日 16時) (レス) id: acc82473cf (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 柳田くんはあってるけど石川くんは#14ですよ (2019年10月14日 16時) (レス) id: 1f76d21934 (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - ずっと更新待ってました!!! パスワードできたら教えてくださいm(_ _)m (2016年8月27日 1時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷーこ | 作成日時:2015年11月11日 1時

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