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「Aちゃん!!」





後ろで私の名前を呼ぶ声がして、



その声に振り返ってみれば

そこには息を切らした祐希くんがいた。




「ゆ、うきく…」



「転んだの!?血、出てるじゃん、

洗いに行かないと…立てる?」




私を心配そうに覗き込む祐希くんの優しい声に、さらに涙が溢れ出す。


それと同時に、捻った足首が熱を持ち始めた。




「〜っう、うぇ…っ 足、いたい…」






小さい子のように泣き始めた私を見て、祐希くんが驚いた顔をする。



でも、

“止まって”と思うほどに、涙は溢れ出してきて。




「…っ、Aちゃん…」




泣きじゃくる私の背中を彼が優しくさすってくれる。


ゆっくり、ゆっくり
大きな手が上下に動く度に、少しずつ呼吸が落ち着いてきた。







「…少しは、落ち着いた?」


「っ、う、ごめ…祐希く…」









祐希くんの言葉になんとか頷くと、


彼はくるりと体を反転させて、大きな背中を私へと向けた。




「とりあえず、乗って?」



「え…」



「歩けないでしょ?」




そう言って笑う彼に、胸がぎゅうっと痛くなる。



でもそれは、さっきの痛みとはまた違うもので。




「…あ、りがと」


「ん。」






おそるおそる彼の首に手を回して背中に体を預けると、すぐにひょい、と持ち上げられる。





練習の後なのに、歩き出した彼からはふわりと甘い香りがした。

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設定タグ:柳田将洋 , 石川祐希 , バレーボール   
作品ジャンル:恋愛
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ぷーこ(プロフ) - ルカさん» いえいえ!ありがとうございました!後ほど変えさせていただきます! (2019年10月14日 16時) (レス) id: acc82473cf (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - なら、そうなんですね!すいません! (2019年10月14日 16時) (レス) id: 1f76d21934 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - ルカさん» すみません、4年前の作品なので番号も当時のものになっております。わざわざありがとうごさいます! (2019年10月14日 16時) (レス) id: acc82473cf (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - 柳田くんはあってるけど石川くんは#14ですよ (2019年10月14日 16時) (レス) id: 1f76d21934 (このIDを非表示/違反報告)
こすも(プロフ) - ずっと更新待ってました!!! パスワードできたら教えてくださいm(_ _)m (2016年8月27日 1時) (レス) id: 313d33003e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぷーこ | 作成日時:2015年11月11日 1時

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