3 ページ24
.
「ただいまー」
……。
あれ、おかしいな。
あんなに
『ごめん』だの
『早く帰ってきて』 だの
そんな内容のメッセージがいっぱいきてたから、絶対しっぽ振りながら玄関まで走ってくると思ったのに。
どういうわけか、祐希が来る気配はない。
それどころか家の中が真っ暗だ。
「…祐希？いないの？」
どこかに出かけたのかな、
そう思いながらリビングの電気をつける。
明るくなって見えたのは、
ソファーでうずくまる祐希の姿だった。
「っわ！？祐希！！ど、どうしたの…」
驚いて声を上げた私を、
祐希がじとーっとした目で見る。
「な…なに…」
「…別に」
そう言ってそっぽを向いてしまった彼。
…拗ねてる？なんで？
理由はわからないけれど、とりあえず彼の隣に座ることにした。
「…祐希？どうしたの？」
優しく問いかければ、祐希は渋々といった感じで言葉を紡ぎ始めて
「……Aはさ、
…俺より、マサさん達といた方が楽しい？」
…は？
「な、なんで？」
「ご飯、一緒に食べてたんでしょ。
健太郎さんのツイッター、見た。」
健太郎……！！
せっかく穏便に仲直りできると思っていたのに、あの男は本当に余計なことをしてくれる。
「…A、楽しそうだったから」
だから、俺といるよりいいのかなって思って。
目を伏せて、珍しく弱々しい声でそんなことを言う祐希。
「…そんなことないよ」
私は大きな体を抱きしめて、
「私の一番は祐希だって、
祐希が誰よりわかってるでしょ？
私は祐希といる時が一番楽しくて、幸せなの。」
わかった？
そう言って彼の鼻をぎゅっとつまめば、
今にも泣きそうに顔を歪めて私の胸に飛び込んできた。
「うー…俺のこと嫌いにならない？」
「うん」
「プリンもう食べないって約束するから、許してくれる？」
「うん」
「…ごめんね、A」
「…私もごめんね」
頭を撫でると、彼は顔を上げて私が大好きな笑顔を見せて
「Aだいすき」
(ちょっと祐希！私のケーキは！？)
((あー、腹減ってたから食っちゃった))
(ばか！もう食べないって約束したじゃん！)
((ケーキ食べないとは言ってない))
(…！祐希なんて大っ嫌い！！)
──────────────
春風様、素敵なリクエストありがとうございました！
大変遅くなってしまいすみません…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 888人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まる - 柳田さんバージョンも見たいです(>_<)！ (2016年4月4日 1時) (
レス) id: d2459c29de (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - Maaaaaoさん» コメントありがとうございます！ワガママなんかじゃないですよー！！とっても嬉しいです(^^) これからも頑張りますので、続編もよろしくお願いします！ (2016年1月5日 21時) (レス) id: 7b7e1951a6 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - ちいさん» いつもコメントありがとうございます！いえいえ、ワガママだなんて、とんでもないです。これからも頑張るので、続編もどうぞよろしくお願いします(^^)！ (2016年1月5日 21時) (レス) id: 7b7e1951a6 (このIDを非表示/違反報告)
Maaaaao(プロフ) - 受験生で大変なのもすごくわかってます！でもすいませんワガママゆわせてもらうなら五番がいいです！でも本当に大変なことだとおもうので二番でもぜんぜんありがたいです！このお話だいすきで更新がいつも待ち遠しいので続けてほしいです(T_T) (2016年1月5日 0時) (レス) id: b51ab1bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - ぷーこさん、選択肢の件ですが、ワガママ言わせてもらうなら5番です！！お忙しいのにごめんなさい。でも5番以外でひとつだけとなると2番で！このお話がだーいすきなのです*\(^o^)/* (2016年1月3日 22時) (レス) id: 3581cc6cf9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ぷーこ
| 作成日時：2015年10月12日 12時
