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「えっ、と、なんもないよ！？柳田さんが悪酔いして絡んできただけで…！」
「…へぇ？」
…うわ。
祐希タイミング悪いなー。
ちょっとからかうだけのつもりだったのにさ。
「あーらら…」
思わず漏れた声に、Aちゃんがすかさず反応した。
「あららじゃないですよ！！
ほら！柳田さんもちゃんと説明してください！」
説明、と言われても
「うーん…」
じとぉ、っとした目で見てくる祐希と
必死な目で見てくるAちゃん
「…はは」
痛いくらいに突き刺さる両方の視線に、俺は笑って誤魔化すことしかできなくて。
…これは、
「俺…
帰るわ」
逃げるが勝ち、ってヤツだろ。
酒のせいでぼーっとしている頭をどうにか起こして、素早くバッグを取る。
立ち上がってそのまま逃げるように部屋を出ようとしたら、Aちゃんの小さな手にズボンの裾を掴まれた。
「逃げるん、ですか」
もう既に祐希に拘束されかけているAちゃんが、助けを求めて俺を見る。
「……えっ、と」
「助けてください、マサさん」
ずぎゅんと、胸に何かが刺さった気がした。
不意をついた上目遣いでのマサさん呼びに、不謹慎だけれど可愛いと思ってしまう。
いかんいかん、これは祐希の彼女だ。
落ち着け俺。
「Aちゃん。
……ガンバッテ」
なんとか心を落ち着けて
裾を掴む手を優しく外して祐希に引き渡す。
これでもう完全に祐希に捕まったAちゃんは、部屋を出ようとする俺をキッと睨みつけた。
だけど
「A？どこ見てんの？
お前が見るのはこっちでしょ？」
と、すぐに祐希に迫られる。
まあ、祐希も本気で疑ってるわけじゃないだろうけど
…きっと、今夜は大変なんだろうな。
なんて少し申し訳なくなりながら、
静かに部屋を出た。
「ちょっ、祐希、
ほんと誤解だから…！！やっ！」
「うるさい」
「っやぁぁぁぁ…」
パタン、と
玄関のドアが閉まった途端に、Aちゃんの悲痛な叫びは聞こえなくなる。
「…お邪魔しました」
静かな夜の風に当たって酔いを醒ましながら、
今日Aちゃんに不覚にもときめいてしまったのは
酒に酔っていたからだと
急にマサさん、と呼ばれたからだと
そう言い聞かせて
俺はひとり、帰路についた。
翌日
(…ん？LINEきてる、Aちゃんから？)
【マサさん、きらいです】
(……)
どうしよ、
やっぱ可愛いかも。
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まる - 柳田さんバージョンも見たいです(>_<)！ (2016年4月4日 1時) (
レス) id: d2459c29de (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - Maaaaaoさん» コメントありがとうございます！ワガママなんかじゃないですよー！！とっても嬉しいです(^^) これからも頑張りますので、続編もよろしくお願いします！ (2016年1月5日 21時) (レス) id: 7b7e1951a6 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - ちいさん» いつもコメントありがとうございます！いえいえ、ワガママだなんて、とんでもないです。これからも頑張るので、続編もどうぞよろしくお願いします(^^)！ (2016年1月5日 21時) (レス) id: 7b7e1951a6 (このIDを非表示/違反報告)
Maaaaao(プロフ) - 受験生で大変なのもすごくわかってます！でもすいませんワガママゆわせてもらうなら五番がいいです！でも本当に大変なことだとおもうので二番でもぜんぜんありがたいです！このお話だいすきで更新がいつも待ち遠しいので続けてほしいです(T_T) (2016年1月5日 0時) (レス) id: b51ab1bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - ぷーこさん、選択肢の件ですが、ワガママ言わせてもらうなら5番です！！お忙しいのにごめんなさい。でも5番以外でひとつだけとなると2番で！このお話がだーいすきなのです*\(^o^)/* (2016年1月3日 22時) (レス) id: 3581cc6cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷーこ
| 作成日時：2015年10月12日 12時
