◎素直じゃないけど ページ17
.
「A、すき」
「…はいはい」
「だいすき」
「わかったから」
俺の彼女は、
素直じゃない。
というか、ツンデレってやつ？
「好き」って言って、
「私も」って返してくれることは、まずない。
そりゃあツンツンしてんのもかわいいと思うけどさ。
俺、ほんとに愛されてんのかな
とか
不安に思うことだって少なくないわけで。
もう少し言葉や態度に出してくれたって…
そんなことを思いながら、
ゆるく巻かれた彼女の髪を触る。
「なに、どしたの」
「…」
「拗ねたの？」
「…拗ねてないし」
俺のふてぶてしい返答にあっそ、とだけ返して、彼女はまた雑誌に視線を戻してしまう。
「…ねぇ
Aってほんとに俺のこと好きなの？」
ページをめくりかけた彼女の手がピタリと止まって、鋭い視線が俺に突き刺さる。
「…なんで」
「いつも好きって言ってくれないじゃん」
と口を尖らせると
なんだそんなことか、と小さく笑ってまた雑誌。
そんなこと、って
「…なんだよそれ」
「え？な…んっ！？」
彼女の細い顎を掴んで、無理やりに口づける。
息をつく間も与えないほど激しく、柔らかい唇を貪った。
「んっ、ゅう、っんん」
「好きって言うまで、やめないから」
ここまできたらもう意地だ。
「んん…、も、やぁ」
何度も何度も離れては、また口づけて。
「早く言えよ、
言ったらやめてやるから」
ほら、と促すようにまた唇に吸い付けば、Aはやっと観念したかのように小さく口を開いた。
「…す、き」
「聞こえない」
「ゆ、うきのこと、好き…」
さっきよりもはっきりと聞こえた
“好き”という言葉。
我ながら単純だとは思うけれど、それだけでバカみたいに嬉しくなる。
「…ん、俺も」
恥ずかしそうに俯くAが可愛くて、俺はもう一度彼女の唇に自分のそれを重ねた。
彼女は驚いたように濡れた瞳で俺を見上げて、唇を震わせる。
「な、んで…言ったらやめてくれるって…んんっ！」
「今のはAが悪い」
…まぁ、
最初からやめるつもりなんかなかったんだけどね。
「っ、ん、やっぱ、キライ…！」
「俺は好きだよ？」
素直じゃない、
Aもね。
(嫌い)
((はいはい好きね))
(大っ嫌い！)
((なに？大好き？))
(最低！人間のクズ！！滅びればいい！)
((うん…あの、さすがに傷つく))
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まる - 柳田さんバージョンも見たいです(>_<)！ (2016年4月4日 1時) (
レス) id: d2459c29de (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - Maaaaaoさん» コメントありがとうございます！ワガママなんかじゃないですよー！！とっても嬉しいです(^^) これからも頑張りますので、続編もよろしくお願いします！ (2016年1月5日 21時) (レス) id: 7b7e1951a6 (このIDを非表示/違反報告)
ぷーこ(プロフ) - ちいさん» いつもコメントありがとうございます！いえいえ、ワガママだなんて、とんでもないです。これからも頑張るので、続編もどうぞよろしくお願いします(^^)！ (2016年1月5日 21時) (レス) id: 7b7e1951a6 (このIDを非表示/違反報告)
Maaaaao(プロフ) - 受験生で大変なのもすごくわかってます！でもすいませんワガママゆわせてもらうなら五番がいいです！でも本当に大変なことだとおもうので二番でもぜんぜんありがたいです！このお話だいすきで更新がいつも待ち遠しいので続けてほしいです(T_T) (2016年1月5日 0時) (レス) id: b51ab1bcf9 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - ぷーこさん、選択肢の件ですが、ワガママ言わせてもらうなら5番です！！お忙しいのにごめんなさい。でも5番以外でひとつだけとなると2番で！このお話がだーいすきなのです*\(^o^)/* (2016年1月3日 22時) (レス) id: 3581cc6cf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷーこ
| 作成日時：2015年10月12日 12時
