長男様には勝てない【おそ松さん】松野おそ松

7.カラ松事変とエスパーニャンコ ページ39

A「ふ、あーあ…よく寝た…」


チュンチュンという小鳥の鳴き声で目を覚まし、体を伸ばす

そして、カーテンを開けてまた、体を伸ばした


今日は休日だからもう少し寝ていてもいいのだが

いかんせん、目が覚めてしまったので一階へ降りた


「舞うな一松！」


チョロ松兄さんらしきツッコミが居間から聞こえた


十四松「あ、Aおはよん、ろく、さんのー…ゲッツぅぅぅぅうう！！！」

A「おはよ、十四松兄さん。早起きだね」


なぜか玄関がめちゃめちゃになっているのは気づかないふりをしようか


A「おはよ。…チョロ松兄さん、どしたの？」

ﾁｮﾛ松「あ、おは「おはよーん」…兄さん」


腰に抱きついてくる長男おそ松

その頭を軽くなで、「おはよ。重い」と言うが、離れてくれない


ﾁｮﾛ松「カラ松が誘拐された」

A「…は？」


突然のことに目を丸くした

誘拐？カラ松兄さんが？

チョロ松兄さんは黒電話を指差し、そちらを見ると、受話器が垂れ下がったままであった


A「身代金は？」

ﾁｮﾛ松「100万」


その言葉に石化した


A「おそ松兄さん、私、兄さんにお金かしてるよね」

おそ松「え、なに！？俺が払うの！？ムリムリムリムリ！俺、一松に金貸してるし」

一松「え、いや。俺は十四松に貸してる」

十四松「僕はトド松に！」

トド松「僕はカラ松兄さんに」

おそ松「じゃあ身代金はカラ松に払わせよう」

A「いや、それはヒドイ」

トド松「もう母さんに相談しよう？」


それもそうだ

ニートと高校生にできることは限られている

仕方ない、そう思って襖に手をかけた


ｽﾊﾟﾝ


A「あ、母さん」

松代「A、ニート達、梨がむけたわよ」


母さんの手にもつ皿には大量の梨

それに兄達は目を輝かせ、むさぼりついた

完全にカラ松兄さんの存在を忘れている

それにため息をつき、玄関にある黒電話を手にとった


A「…もしもし」

『その声は…Aか？』

A「もしかして、チビ太さん？…カラ松兄さんは？」

『大丈夫。無事だ。ちょっと、来てもらってもいいか？』

A「わかった」


ガチャンと黒電話を切り、二階へ

軽い身支度を済ませ、玄関を出た


A(カラ松兄さん、泣いてるだろうなぁ)









カラ松事変とエスパーニャンコ

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