勘弁してくれ15 ページ15
「んー…困りましたねぇ…」
顎に手を当て、考え込むあむぴ。
そんな姿もサマになってしまうのだからホント勘弁してくれ。
「僕は毎日でも貴女に会いたいんですけど」
『……その手には乗りません』
イケメンだからってなんだも許されると思うなよ！！！！
お小遣いがほしいのか！？いくら！？！？
「んー……どうすればいいかな、コナンくん」
「僕そういうことわかんなーい！！！！」
死んだような目で猫を被る彼の顔には「巻き込むな」とデカデカと書かれていた。
隠す気ないね、君。
「山口さんに会えないのは、僕としては寂しいんですよねぇ…」
まるで子犬のようにしょぼくれるあむぴ。
あれ？なんか私が悪いのかな？？？？？？？
「どうしても、僕に会ってくれませんか？」
『うっ……』
やめて！！！
そんな目でこっちを見ないで！
『た、たまに、なら……』
「ちょろいね、Aさん」
『だまらっしゃい猫かぶり』
結局私は、イケメンに弱いらしい。
ちょろい、ハイハイちょろいですよ私は。
あむぴといえば、計画通りとも言いたげないい笑顔を浮かべており、あぁ私は嵌められたクッソちょろいなぁ！！！
「心配になりますね、貴女」
『貴方がいいますか、それ』
ハァ…と心のそこからため息が出てしまう。
いい年して、なぁに年下に振り回されているのやら。
「ねぇ、安室さん」
コナンくんはあむぴの服を掴み、
とんでもない爆弾発言をかましてくれた。
「安室さんはAさんのこと、好きなの？」
「好きだよ？」
『え？』
「へぇ！やっぱりね！」
『え？？』
「今日のごはんなに？」「シチューだよ」のような軽い会話。
待って待って待って、おばさんついていけない。
あ、そうだ、あれだ。
Likeでしょ？うん、知人として好きってことだ。うん。
そ、そんなこってこての恋愛ドラマみたいなことがあるわけ、
「ちなみに山口さん、LikeじゃなくてLoveの方ですから」
あるのかぁ…。
フラグ回収あざす。
『勘弁してくれ』
思わず両手で顔を覆ってしまう。
これで彼の顔をまともに見れる人は勇者だ。称えようだはないか。
『私たち！出会って！数日ですよね！？』
「ほぼ一目惚れですよ」
『んなアホな！！！』
「好きになるのに、日にちは関係ありませんから」
クッソど正論かましやがって！
「くくっ……ふっ、ふはっ………」
「安室さん、楽しそう」
「すごく楽しい」
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作者名：ヤギとポン酢
x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/
作成日時：2018年8月9日 23時
