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勘弁してくれ13 ページ13

ふぁむろさんってなんだふぁむろさんって。

あれだけ安室さんって呼ぶ練習してたのになぜ土壇場でできない!?

私のお口は借り物なん!?


「ふぁむろ……ふっ……くくっ………くはっ………」


目の前の安室さんはお腹を抱えて笑う始末で、

こっちは恥ずかしくて顔が熱い。

やめてコナンくん。

そんなジト目でこっち見ないでお姉さん泣いちゃう。



『えーと、まずは助けてくれてありがとうございました。

二人は、お知り合いで……?』

「えぇまあ。
コナンくんはよくポアロに来てくれますからね。
今日は買い出しの付き添いをしてくれてます」

「Aさんは何してるの?」

『ボッチで買い物だよー、コナンくん』

「………寂しいね」

『……………ホントに寂しくなるからやめて』



彼は見事に私のむなしくなるポイントでタップダンスしてくださった。

もうやだおうち帰る。



「それなら、これから一緒にご飯でもどうですか?
ちょうどどこかで食べようって話をしてたんです」

『えぇ…』



それはなんだか申し訳ない。

というか彼の横を歩けない私が。

ほら、見てみ?

この絵に書いたような造形美。

容姿端麗、眉目秀麗!どこぞの王子様ですかな?ん?

白馬が大層お似合いですよ!!!

てかもう乗ってた!RX-7という白馬に乗ってた!!!

そんな彼の横を歩いてみなさいな。

あのババア何者よってなるから。

あむぴファンに視線で殺されるから。

おばさんはJKが怖いの!!



『どこからスナイパーが狙ってくるかわからないのでご遠慮します』

「さて、コナンくんは何がいい?」

『ねぇ話聞いて』

「僕ね、パスタ!!」

『ねぇ』

「それなら駅前のところがオススメかな。
山口さんもいいですよね?」

『んもぉぉぉぉ話聞いてぇぇぇぇえええ』

「大丈夫だよAさん!
Aさんだって美人さんだよ?」

『ううっ……お世辞でもおばさん嬉しい……でもごめん。イケメンのとなり歩けるほどの度胸と根性おばさん持ち合わせてないの…』

「おばさんって……まだ31歳じゃないですか…」

『30越えたら必然とみんなおばさんになるんですよ。覚えておいてください』

「僕はそんな山口さん、素敵だと思いますけど」

『はぁ!?』

「じゃあ行きましょう」

『え、あ、え!?』


腕をからめとられて、引っ張られて行く私はきっと白目だ。


「山口さんは、自分が思っているよりも、お綺麗ですよ」

『……………勘弁してくれぇ…』

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作者名:ヤギとポン酢 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2018年8月9日 23時

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