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勘弁してくれ1 ページ1

今日も残業お疲れ自分!!!!




なんて、テンションをあげてみるが、

連日出勤の疲労と、

雨という最悪な天気のお陰で、

体の怠さは限界を突破していた。




あれれー?

なんでこんな毎日草臥れてんだー?私ー?




でるものといえばため息ばかりで、

今日の出来事を振り返れば勘弁してくれと言いたくなる。






いつものように、

いつもの路地に入り、

いつものような道を歩いて、







いた、はずなのに、









『……………え』





角を曲がったそこには、





「……ハッ…………ハッ…」






金髪の男性が、

腹部から血を流して、座り込んでいた。







『おいおいおいおい、勘弁してくれ』




怖すぎだろこの町!!!!

確かに犯罪の町で有名なここだけど、




だからといって、

疲労困憊の私の前に出なくても!!!






なんて、

いるはずのない神様に訴えてみるが

返事なんてあるはずがない。





『……〜っ、あー、もう』





こんな状況の人間を放っておけて、

なおかつ忘れることができる人間だったらよかったのに!!






『もしもし?聞こえますか?もしもーし』




肩を強めに叩き、

声をかける。

すると閉ざされていた瞼がゆっくりと上がる。


あらやだイケメン。



『私がわかりますか?』

「……っ、わ、かり、ま、す」

『私は杯戸中央病院の看護師です。
帰宅途中で貴方を見つけました。

これから救急車を呼びます。
いいですn「駄目だ!!!」はぁ!?』



彼はあろうことか、

血まみれの手で電話をかけようとした私の右手を掴んだ



「病院は、だ、めだ、」

『何言ってんですか!?

貴方、血、大量!わかる!?死にますよ!?』

「それでも!!
だめ、なんだ………っ!」



声を荒げたことで、

腹部に響いたのか、顔をしかめた。

くっそめんどくさいなぁ!!!!




『………他に宛は?』

「こ、こ、に、……で、んわ……」

『わかりました。
私から連絡をとりましょう。

その前に』



鞄が濡れないように傘を立て、

その中からハンカチを取り出して傷口に当てた。



『止血するのにここを押さえてます。

なんでもいい。
意識が飛ばないように何か話しててください。
そうだ、電話の相手を聞いても?』

「ぶ、か……」

『へぇ……お若いようにみえますけど、おいくつで?』

「……29」

『え、嘘だ』



片手で彼の携帯に開かれたコールボタンを押し、耳に当てながら、

彼の腹部に、少しだけ力を込めた。

勘弁してくれ2→



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作者名:ヤギとポン酢 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/gen.php/novel/  
作成日時:2018年8月9日 23時

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