離れていても繋がる想い cn ページ3
タヒネタ注意
cnside
配信が終わり、しばらく経つと
次々と声が通話から抜ける。
少し寂しくなるのは気のせいなのだろうか。
そんな気持ちのまま布団に潜り込む。
携帯から聞き慣れた通知音が耳に入った。
「○iscord」と書かれたアプリをタップする。
通知はらっだぁからだった。
らだお『ねぇ、またリアルで会ってなんかゲームとか
カラオケとかしたくない?』
『俺も行きたいな…』
文字を打つ。
コンタミ『俺は1回も参加したこと無いけどな』
らだお『じゃ通話でだったらできる?
いつぐらいならコンちゃんできそう?』
コンタミ『仕事もあるし考えとく。』
らだお『#強く生きろコンタミ』
こんな些細な会話でさえ、どこか幸福感を覚える
ご時世的にまともに会って会話なんてできない。
ので、結局配信なしの○iscordで話すことになった。
ただの雑談となんの変わりもない。
けど、それがとても嬉しかった。
少し楽しみに思いながら習慣的にテレビをつける。
そこには某ニュース番組が映っていた。
「ニュースです。
警視庁が今朝、連続穀人犯についての情報を
公開しました。
20代前半の黒いパーカーに、灰色のズボン、
黒の帽子をした男であり、
男は早朝、配達員を装い玄関のチャイムを鳴らし、
出てきたところを穀害___」
何故か嫌気がさし、
テレビのリモコンの電源ボタンを押す。
『…日付け越えたばかりってのに縁起の悪い知らせも
あるもんだなぁ…』
長時間配信のせいか、日々の仕事のせいか、
もしくはそのどちらもなのかはわからないが、
俺は酷く眠気に襲われていた。
ピンポーン
玄関のインターホンが鳴った。
『こんな時間に配達…?…なんか頼んだっけ?
…眠い…けど、配達員さんにも迷惑になるし
出なきゃだな…』
今思ったらそれは間違えた判断だったのかもしれない。
いや、出ていなくても俺は___
重い体を引きずりながら玄関へと向った。
玄関には色々な思い出の品がある。
学校時代のものや、運営がどこか行ってきた度に
買ってきたお土産など沢山のものがある。
今となっては土産がほとんどだけど。
普段は気にもならないそれらが、
今日は不思議と目にとまった。
あぁ、俺って愛されてんだな。
幸せだなぁ。
確かな幸福感に包まれながらも、俺は玄関の扉を開けた。
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作者名:くりーむ。 | 作成日時:2022年5月20日 0時