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その後も甲斐甲斐しく俺のところへ通いつめる山田。

教室だと周りが騒がしくなるので落ち着かないから2人で屋上へ。

「マジで今日の休み時間全制覇したね。」

「迷惑だった?」

「だから俺人には合わせないって言ったでしょ。嫌なことは嫌って言う。」


山田と過ごす時間は嫌いじゃない。居心地いいし。
今までは接点がほぼなかったが意外にも気があう。


「そっか、そうだった。」

「んふふ、見かけによらず甲斐甲斐しいねぇ」

「え、俺?」

「そう。俺もう昨日と今日でだいぶ奢らせちゃったし。コレとか。」


貰ったジュースに刺さってるストローを山田の口へと近づけるとパクリと咥える。
また俺の口元へ戻されたそれを見て、あ…関節チューだなとか余計なことを考えてしまう。


「それは別に……普通でしょ。付き合ってたら。」


さらりと言ってのけるが山田はほんとにもうかっこいい。
俺はちょっと意識し過ぎて、つっけんどんな態度。


「誰も信じないけどね。」

「残酷だなぁ……」


朝のことを笑いながら思い出しているとやまだはちょっぴり寂しそう。
まぁこの2人で並んでても恋人だとは誰も思わないだろうな。

山田はともかく、自分でも言うのもどうかとは思うけどイケメンが2人でいるとすごく視線を集める。

今も遠くで女子達が俺らのほうを見ながら話しをしているのでそちらに手を振ってあげると歓声があがった。


「しかも今日は1日お前とつるんでるからさいつもに増して女子からキャーキャーされちゃうね。」

「女の子に騒がれるのは嫌?」

「や、嫌っていうか、うーん……」


女子に騒がれるのは嫌いではない。やっぱり好意を抱いて貰えることは嬉しいことだし。
でも、それは俺の顔だけを見てはしゃいでるだけであってなんだか寂しくもある。


「……そうだな俺の全部が好きって言ってくれる子が1人いればそれで充分かも。」


中身も全部ひっくるめて好きになってほしいというのは当たり前だと思うのに俺の場合何故かすごく難しい。
そんなに俺の中身は魅力がないのだろうか。


「そっか、でも伊野尾ちゃんならいっぱいいると思うけどな。」

「うわっ。山田に言われるとムカつくー。」

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ぽんた(プロフ) - ひとみさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)好きと言っていただけて嬉しいです!亀更新ですが頑張っていきます!!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: 26174ade27 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - この作品めちゃ好きです!! いつも更新楽しみにしてます!! (2021年9月11日 14時) (レス) id: e39657dd30 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんた | 作成日時:2021年3月7日 9時

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