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橙「さてと、さっさと終わらせたいとこやけど……」
照史がスーツの腕を捲し上げながらそう声に出す。
紫「中々隙がないな」
そんな膠着状態の中、ふと、しげちゃんがテレパシーを使って俺らに話しかけてきた。
赤『さっき、照史が氷柱投げた時に思ったんやけどさ。アイツ、�陲舛磴鵑梁之發禄盧遒辰銅蕕辰討燭里砲覆鵑任錣兇錣局甲譴枠鬚韻燭鵑笋蹇�盾作れるならそれで全部守ればよくない？』
しげちゃんの疑問に、俺は確かにと頷いた。
紫『能力の温存か、それとも"自分自身で作った氷"は守れないのか』
橙『試してみる価値ありそうやな』
照史の言葉を皮切りに、しげちゃんはさっきみたいな挑発をまた始めた。
赤「そろそろへばってきたんとちゃう？おっきな館の自称ご主人さん」
「さっきから煩いな。ちょっと君静かにしてくれない？」
赤「やーだよ〜」
べーっとベロを出して挑発するしげちゃん。
「……子供みたいな事しないでくれる？」
赤「自分の犯罪をお人形ごっことか言って正当化しようとしてるお前の方がよっぽどお子様でーす」
「さっきから何？君、少し煩いよ」
錫雪は度重なるしげちゃんの挑発に、段々と怒りを露わにして行った。
俺はその隙に気付かれないように、床に落ちていた氷柱を拾って、自分の背中に隠す。
赤「お前さ、ずーっと子供のままなんやろ。心の育ち方を教えて貰えなかったんやろうなぁ。可哀想になぁ。寂しかったやろうなぁ。
あ、でもお人形さんたちが居るから寂しくないか」
「煩いうるさいうるさい!!黙れ!!」
錫雪が掌を前にかざす。瞳が錫色になったと同時に周りから幾本もの氷柱が生えてきた。
しげちゃんは瞬間移動で、照史は硬化した腕でそれぞれ躱したり弾き飛ばしたりしているのを横目に、俺は自身の身体に刺さるのも
「このクソ野郎共!!」
紫「お前がな」
背中に隠していた氷柱を握り直し、思い切り錫雪の左肩へ振り下ろした。
錫雪の姿勢が崩れ、そのまましりもちをつく。
「うぅッ……!!」
俺は肩を抑える錫雪の腕を強引に掴んで手錠を掛けた。
紫「良かったな。お前は一生忘れられることは無い。誰かしらに憎まれ、恨まれ続ける人生を送るだろうからな」
錫雪が歯を食いしばりながらダンダンと床を叩く。
「くそ……くそッ!!」
大きなホールの中に錫雪の叫び声だけが寂しく木霊した。
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作者名：@雑草 | 作成日時：2023年3月8日 12時
