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桃「!!」
小瀧が目を見開いたのが分かった。あの時の爆発音と同じだ。
紫「幹部様のご登場か」
煙の中から姿を現したのは、瞳を紅色に輝かせている少女だった。
「ハァイ、こーんにちわ」
＊
青「……どう？」
俺は今の状況を淳太に尋ねた。
ノートパソコン以外に、淳太が持ち込んだモニターが複数置いてあり、そこにはみんなのカメラから送られてくる映像が映っていた。
黄「やっぱり、光弾の幹部が居る」
青「そっか……」
＿＿助けて、おねがい……。
神ちゃんの小さく消えそうな声が頭の中に反芻する。
現場に行って加勢することが出来ない自分が情けなくて、思わず俯いた。
そんな俺をみてか、淳太が口を開く。
黄「流星のおかげで神ちゃんの安否が分かった。ありがとう」
青「でも、助けてってことは、あんまり良い状態じゃないよね、きっと」
黄「せやね」
淳太がキーボードをカタカタと操作しているのを横目に、ヘッドフォンから流れてくる音に集中する。
鉄扉の向こう、部屋の中にぼんやりと人影があるのに気づく。さっきの女……いや、違う。あいつだけじゃない。
青『皆、そこの部屋の中にもう一人いる。幹部の後ろ』
紫『相当用心されてるな。予定通り俺と、あと誰が残る？』
桃『俺が残る』
黄『了解』
その時、淳太がカタカタとキーボードを操作したかと思うと、ヘッドフォンから聞こえてくる音が二つ減った。
青「淳太、今何した？」
俺がそう問い掛けると、淳太はそのままの声色で答えてくれた。
黄「流星のヘッドフォンに流れる音をしげと照史のだけにした。二箇所同時はきついやろ」
青「分かった、ありがとう」
淳太の細かな気遣いに感謝しながら、俺は再びヘッドフォンからの音に集中した。
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作者名：@雑草 | 作成日時：2023年3月8日 13時
