能力犯罪特別対策室(3)【JW】 (ページ1)

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Ep.6 カメレオンは何色？ページ1

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＿＿上層部に脅迫状が届いたらしい。

皆が忙しなく資料等を読み込んでいる時、ノウハンの拠点に姿を現した淳太がそう告げた。

橙「脅迫状？」

照史が資料から顔を上げて淳太に聞き返す。

黄「ああ。今度の五輪、パラリンピックの合同パレードの時に、能力者でテロを起こすって。差出名は、ユートピア」

淳太の言葉に、拠点内にピリッとした空気が漂う。

紫「ユートピア……！」

赤「ついに正面切って勝負仕掛けてきたか？」

桃「でも、いくら何でも大胆すぎひん？トーニーが捕まったことで焦ってるんやろうか……？」

望の呟きに、濵ちゃんが首を横に振った。

紫「いや、トーニーはそこまで高い位には居なかったんちゃうかな」

青「なんで？」

俺がそう問うと、濵ちゃんは少し口を噤んた後答えた。

紫「トーニーはユートピアにとって、あくまで人質ありきの存在やった。もし、その人質が死んだ場合、裏切りは十分に有り得るやろ？やから、踏み込んだ情報を与えてたとは考えづらいと思う」

赤「じゃあ、なんで急に……？」

しげが首を傾げる。具体的な答えが出ないまま、沈黙が拠点の中を流れる。

黄「とにかく、上層部から直々に、できる限りの護衛を頼まれた。今回の俺らの仕事は、市民や選手団を能力者から守ること」

青「……中止にせん所がまた黒幕じみてるよな」

俺がそうボソッと独りでにつぶやくと、神ちゃんがこっちを見て口を開いた。

緑「黒幕……っていうのは、合ってるかもしれない」

　