37話 ページ38
カチャリ
部屋で一人、食事をとる。
誰も訪問がない日は、Aの部屋には必ず温かな食事が用意されていた。
これは、幼い頃から必ずそうであった。
どこで察しているのかも、どこで判断しているのかも分からないが、Aはそういうものとして受け入れていた。
と、その時。
コンコン
と、Aの部屋の扉をノックする音がした。
Aは疑問に思いつつも返事をし、開ける。
目の前は、申し訳なさそうな顔をしたカルド・ゲヘナの姿があった。
｢カルド!?｣
Aは驚きで目を大きくした。
日はもう落ちて、空には一番星が現れた。
その時間に帰ることはあっても、来る、というのは殆ど無かったのだ。
｢A、すみません。今日は…。｣
ちらりと、カルドがAを通り過ぎ部屋の中央にあるテーブルを見る。
｢終わって、しまいましたよね。｣
そこからは殆ど食事が終わっている事が伺えた。
｢…あ！カルド、兎に角入って。｣
カルドのその様子を見ていたAは、咄嗟にそう言った。
わざわざ来てくれたのだ、そのまま帰れと言うのはあまりに酷だろう。
しかも、今回はあのカルドである。
女性に対して非常に紳士的な彼は、女性の困ること、ましてやこんなような時間に来ることなど考えられない。
それが来たという事は余っ程のことがあるのだろうか。
｢ありがとうございます。｣
カルドはほっと息を吐きながら、Aの部屋に足を踏み入れた。
｢カルド、お夕食は食べたの？｣
｢お気遣い無く。昼が遅かったものですから。｣
かたりと、自然とお互いが正面に来る椅子に座る。
Aのオッドアイとカルドの視線が交わった。
｢蜂蜜いる？｣
と、冗談交じりにAが言う。
｢いえ、今は大丈夫です。｣
それに少し笑いながら答える。
自分のことを分かってくれてる。
そんな些細な事が、彼女と言うだけでとても嬉しかった。
どちらともなく話し始める。
なんて事ない話だ。
何があった、何が大変だ。
そんな時間を過ごしていると、いつしか外には無数の星が現れていた。
｢それで、カルド。｣
｢今日は何か大事な用があったの？｣
もう時間にすると20時近いだろうか。
あと一日頑張れば休日になると言っても、それは自分の話。
目の前にいる神覚者たるカルドはそうも言ってられない。
朝が早いのも、知っていた。
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sub山(プロフ) - そらさん» そらさん！とっても嬉しいコメントありがとうございます♥️ぐいぐいいっちゃっていいんですか？笑今許可を頂いたのでがっつりいきます!! (4月1日 2時) (
レス) id: f95fa78fdc (このIDを非表示/違反報告)
そら - sub山さんの小説大好きです！読んでいてキュンキュンします❤️これからも更新がんばって下さい！レインとオーター推しの方多いはずなので、その2人はぐいぐいいっちゃって下さい笑 (3月31日 9時) (レス) @page49 id: 8e3a2b7bbe (このIDを非表示/違反報告)
sub山(プロフ) - Suzukaさん» 確かに！レナトス見ないですね💨入れましょう!! (3月25日 1時) (レス) @page28 id: f95fa78fdc (このIDを非表示/違反報告)
Suzuka - レナトス落ち中々無いので候補に入れてもらえると嬉しいです！ (3月24日 23時) (レス) id: 659586fc39 (このIDを非表示/違反報告)
sub山(プロフ) - ルイさん» 即レスで気持ち悪くなってたらすみません(>_<)めっっっっっっちゃ！嬉しいです!!!!!!本当にありがとうございます✨今、ルイさんのおかげで私が最高です！ (3月23日 19時) (レス) id: f95fa78fdc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sub山 | 作成日時：2024年3月19日 13時
