29話 ページ30
｢…ん…!!｣
これは、マッシュの口…？
大事なのだと、全身で表すように包まれるこの感覚に、
触れた場所から伝わってくる優しさに、
ほわりと、Aの中に暖かな何かが広がった。
今までもあった。
好きと言われ、好きと返す。
そう考えるAの思考を遮るように、二度目の口付けが降ってくる。
三回、四回。
触れるだけのそれは、段々と長さを増していき。
また段々と、触れる幅も多くなっていった。
でも、彼等はしなかった。
そのやり取りの後に、こんな事、
彼等はしなかった。
触れている箇所から、甘い痺れが広がる。
｢……っは…！｣
気持ちいい。
マッシュは今、幸福の絶頂であった。
これが、唇を重ねるということか。
これが、キスをするということか。
愛しい相手と繋がるとは、
なんて、甘美なんだろう。
止まらない。
その時、
とんとん
マッシュの胸を叩く、感触があった。
マッシュは一度身を引く。
その瞳に、
白雪のような頬を紅く染め、今にも零れんばかりの真珠を浮かべたAが、羞恥を顔に、浮かばせていた。
ぞくり
その瞬間、マッシュの背筋が粟立った。
｢ね、待って…マッシュ…！｣
｢私、何だか…｣
｢凄く、恥ずかしくって……んっ!!!!!!｣
言葉が、遮られる。
｢……は、A…！｣
甘い
｢待っ…！ね、っふ！｣
｢A…!!｣
甘い
｢も…！マッ……！｣
甘くて、止められない。
かくり
と、Aの膝が折れた。
マッシュにとっては無いようなものであるが、腰に回していた腕にAの体重が乗った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 214人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sub山(プロフ) - そらさん» そらさん！とっても嬉しいコメントありがとうございます♥️ぐいぐいいっちゃっていいんですか？笑今許可を頂いたのでがっつりいきます!! (4月1日 2時) (
レス) id: f95fa78fdc (このIDを非表示/違反報告)
そら - sub山さんの小説大好きです！読んでいてキュンキュンします❤️これからも更新がんばって下さい！レインとオーター推しの方多いはずなので、その2人はぐいぐいいっちゃって下さい笑 (3月31日 9時) (レス) @page49 id: 8e3a2b7bbe (このIDを非表示/違反報告)
sub山(プロフ) - Suzukaさん» 確かに！レナトス見ないですね💨入れましょう!! (3月25日 1時) (レス) @page28 id: f95fa78fdc (このIDを非表示/違反報告)
Suzuka - レナトス落ち中々無いので候補に入れてもらえると嬉しいです！ (3月24日 23時) (レス) id: 659586fc39 (このIDを非表示/違反報告)
sub山(プロフ) - ルイさん» 即レスで気持ち悪くなってたらすみません(>_<)めっっっっっっちゃ！嬉しいです!!!!!!本当にありがとうございます✨今、ルイさんのおかげで私が最高です！ (3月23日 19時) (レス) id: f95fa78fdc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：sub山 | 作成日時：2024年3月19日 13時
