241話 ページ49
｢神は7日で世界を作った。｣
｢なんて、有名なお話でしょ？｣
｢この世界で、千空君は様々なものを作り出してる。｣
｢科学の色々な道具は勿論、皆の目標や、希望や、感情まで…。｣
｢千空君が、神様になってしまったら、きっと私は側に居られない…。｣
｢千空君が、月に行ってしまったら、私の手は届かない。｣
｢それが、とても、怖くなったの…。｣
Aがそっと零した、憂いであった。
千空は、耳を傾けながらも考えていた。
側に、いられねえだあ…？
冗談じゃねえ。
こっちがどれだけお前の傍にいたいか、こいつは知らねえ…。
｢なあ、A。｣
今更、離れられるわけがねえ。
｢安心しろ。｣
今更、諦められる、わけがねえ。
｢俺は科学屋だ。｣
今更、お前を置いてどこかになんて、行くわけねえだろ。
｢神様なんてものとは、対局の位置にいるんだぜ。｣
お前が望んでも、離れてなんてやらねえ。
｢なあ、A。｣
そばにいて、側にいて、傍にいて。
｢あの月を見ろ。｣
お前と一緒に、進むんだ。
｢俺らはあそこを目指す。｣
｢魔法でも人智を超えた力でもねえ、科学でだ。｣
｢どうだ？最っ高に、｣
｢唆るじゃねえか。｣
そう言うと、千空は少年のように笑った。
Aはそれを見て、ふわっと心が軽くなった。
偉大な事をやり続ける千空が、自分からどんどん遠ざかってしまうような気がして、とても怖かった気持ちが、軽くなった。
千空君は、楽しんでるんだ。
挑戦できることを…。
神様、じゃない。
一つのことを、ひたむきに楽しんで、考える。
千空君は、あの頃と、何一つ変わってない。
千空君は、科学が好きで好きで仕方ない、一人の、男の子だ。
いつしか、千空の手はあやす様に片手はそのまま頬に、もう片方の手は髪をゆっくりと撫でていた。
Aは、頬に添えられている千空の手に頬を擦り寄せると、目を閉じる。
神様なんかじゃない、人の力だ。
千空君は、一人の人として、ずっと、夢を追っている。
宇宙…。
もう、私の理解の範囲なんてとうに超えてしまっているけれど、それでも、貴方が共に居てくれるなら、私も私で進まなきゃ。
月のうさぎはどんな形をしているのか…。
ああ…確かに知れるって、ちょっと、わくわくするな。
Aはそっと笑うと、星を宿した目で月を見上げた。
月が大きく大きく主張する。
自分はここだと。
千空もAにつられて月を見る。
静かに月を見据える二人は、同じ色の、目をしていた。
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Jane Doe(プロフ) - メウさん！そう！作画めっちゃ良いですよね！3期が楽しみすぎる！こちらこそ！お読み頂き、ありがとうございます(^^) (2023年3月31日 8時) (
レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 激しく同意です。Dr.STONEのアニメって作画もいいし、めっちゃいいですよね。あと、更新ありがとうございます!! (2023年3月31日 7時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - 呟きです。2期OPのゲン、めっちゃ良いですよね。 (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - 神夜さん！読んでいただけているのが嬉しいです！分かりますー。私ももっとドクターストーンの小説読み漁りたい…！ぜひ最後までお付き合い下さい！ (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - たくあんさん！コメントありがとうございます！神とは！嬉しいですね。その言葉をかけてくれるたくあんさんのが神ですよ！ (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月24日 0時
