219話 ページ27
「あああああああああ!!!!」
その時劈くような悲鳴が木霊した。
……!!!!
この声は…!!
羽京は、自らの弓を持ち、走り出していた。
間違いない!!あれはAだ!!!!
こんな悲鳴、余っ程じゃないと…!!!!!!!!
「待て羽京!!」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
憎悪が、膨れ上がった。
「止めるな!!あれはAだ!!あんな悲鳴、尋常じゃない!!!!」
「もう十分待った!!これ以上!!まだ待てと言うのか!!!!!!」
羽京の初めて聞く怒声に、皆が動揺する。
その声は、耐えて耐えて耐えてきたものが弾き出されたように、噴出されたような声だった。
そんな中、千空が感情の読めない凪いだ瞳で言った。
「ああ、待て。一秒でも早く、助けたいならな。」
「全員、聞け。二度は言わねえ。」
「速攻で理解して、行動しろ。」
それは、今までに聞いたこともない、低い、低い声だった。
科学王国民は二チームに別れた。
警備が手薄になった敵の後宮から、頭首像を奪取するチーム。
Aを救出し、島全体石化を食い止めるための時間稼ぎチーム。
両チームが一斉に、動き出した。
───ああああああああ!!!!!!
叫びは、ゲンの耳にも届いていた。
…Aちゃん!?
悲鳴だ……!!
ずきゅーん
その時、マグマがペルセウス号へ向かう船を手に入れるため、発砲していた。
「あんだこりゃ、全っ然当たんねえじゃねえか!!」
「リームーに決まってるでしょ!!こんな遠くから!!」
「でも船無きゃこれ以上近づけ…!!」
「はーい、妖術でーす。」
ゲンは舟へ近づくと、妖術と偽り舟を奪うことに成功する。
無事にマグマとゲンが乗り込み、マグマの手によって舟は出発した。
「これで何とか近づけるよ〜。」
…ん?
「って何で近づこうとしてんのよ俺!?ゲンは混乱している
…!!」
「混乱してねえよ。」
「……え?」
「行くんだろ。あの女んとこ。」
マグマとAは深い関わりはない。
それでも、一緒にご飯は食べるし、会えば話もする。
弱い女だと思っていたが、司を治療するAを見た時に、考えは変わっていた。
マグマはAを仲間と認めていたのだ。
「…そうだね。」
そう、そうだよ。
俺が行かなきゃ。
見せてあげるよ、 Aちゃん。言葉で戦うって、どういうことか。
Aちゃん、今度は俺が、お帰りを言うよ。
待っててね。
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Jane Doe(プロフ) - メウさん!そう!作画めっちゃ良いですよね!3期が楽しみすぎる!こちらこそ!お読み頂き、ありがとうございます(^^) (2023年3月31日 8時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 激しく同意です。Dr.STONEのアニメって作画もいいし、めっちゃいいですよね。あと、更新ありがとうございます!! (2023年3月31日 7時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - 呟きです。2期OPのゲン、めっちゃ良いですよね。 (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - 神夜さん!読んでいただけているのが嬉しいです!分かりますー。私ももっとドクターストーンの小説読み漁りたい…!ぜひ最後までお付き合い下さい! (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - たくあんさん!コメントありがとうございます!神とは!嬉しいですね。その言葉をかけてくれるたくあんさんのが神ですよ! (2023年3月31日 1時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Jane Doe | 作成日時:2023年3月24日 0時