109話 ページ10
一方、杠達は仁姫を仲間に引入れるため、携帯の前に連れて来ていた。
仁姫は初め、頑なに話を聞こうとはしなかったが、仁姫にとって、最も大事なリリアン・ワインバーグの歌の前に陥落した。
歌で繋がった、同盟だ。
「いいだろう。取引成立だ！」
「あんたらの作戦に乗ろうじゃないか！」
「おお！ついに、司帝国に、初めての仲間が出来たぞー！」
ククク
これで一人、いいじゃねーか。
「そういえば、Aはどこだい？杠、あんた達のことだ、Aももう仲間なんだろ？」
…あ？
…。ここでも、A。
杠が真っ先にって…おいおい、まさか!!
「…。その事なんだけどね。千空君。落ち着いて聞いて。話さなきゃ、いけないことがあるの。」
「乙音、Aちゃんについて。」
…乙音、Aだと…!!!!!!
千空は驚愕したように、目を見開いた。
「…どういう事だ。杠、大樹。Aは…あいつなのか…？」
千空は声を荒らげたいのを抑え、震える声で言った。
その様子をゲンは横目で見ていた。
…千空ちゃん。Aちゃんの名前を聞いただけで、この動揺。
知り合いなのは確実だけど…どういう…？
これは、しっかり話を聞くしかないねえ。ジーマーで。
「うん、千空君。Aちゃんは、千空君のクラスメイトだった。あの子。」
「どういう経緯かは、分からないけど、石化が溶けて去年の夏くらいからずっと司帝国で過ごしてる。」
Aが…生きている。
何でだ、何処で、どうして…。いや、んなもん今はどうでもいい。
あいつがいるなら、どうでも…。
千空は一度目を伏せると、心底安心したような顔で笑った。
「なあ、あいつはそっちでちゃんと生きてるか？」
「冬とか、寒ぃだろ。」
「ガタガタ震えてるんじゃねーか？」
「ふふっ。うん、Aちゃんが寒いの無理なの、よく覚えてるね。」
「皆の所に必死でくっついて何とか暖を取ってたよ。」
「それでも、手とか足は赤く腫れちゃったけど。」
「…そうか。じゃあ、早く暖炉、届けてやらねえとなあ…。」
変わらねえな、あいつ。
何年経っても、何千年経っても。
「それで、杠。何でAを連れてこねえ？」
「何か…あるのか…？」
この状況で、あいつをこちらに引き込まない意味が分からねえ。
さっさとこっちに連れてきちまってもいいくれえだ。
まあ、流石にそれはしねえがな。
「それがね。千空君。実は、Aちゃん。ちょっと、複雑なの。」
「…複雑？」
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Jane Doe(プロフ) - 樹乃さん» 樹乃さん！コメントめちゃめちゃ嬉しいです＼(^o^)／ありがとうございますす♪お気持ち凄く嬉しいです！この先長いですが、ぜひこれからもお付き合い下さい。 (9月30日 11時) (
レス) id: 980e4647fc (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - こう...文章が凄く綺麗だと思いました(語彙力) (9月30日 9時) (レス) @page15 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - あ、ありがとうございます！本当に、コメント、めっちゃ励まされますね！ぜひこれからもお読みください！ (2023年3月15日 10時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 神作品にであってしまった！更新がんばってください！ (2023年3月15日 10時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - まじですか！ちょーやる気出ました!!ぜひこれからも読んでってください!! (2023年3月14日 15時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月9日 3時
