106話 ページ7
早朝。
Aは一人、寝床を抜け出しクロムが囚われているであろう牢への道を歩いていた。
南さん、ごめんなさい。
私、私、どうしても、知りたいんです。
…見えた。
あれかな？
Aは、自らが使用している毛皮を持ち直すと、小走りに走り出した。
牢の周りには…三人。
キョウスケさん、ワタル君、ソウマ君。
起きてるのは、ソウマ君。
「ソウマ君、おはよう。」
ソウマはAと同い年であった。
空手の全国優勝経験があり、今回、牢の見張りを任された一人である。
Aとは、同い年ということで自然と仲良くなり、お互い冗談を言い合うような仲であった。
「…A？ダメだろ、ここに来ちゃ。危ないから帰りなよ。」
「ソウマ君、お願い。私、どうしても捕まってる人と話してみたいの。」
「え？いや、普通にダメでしょ。ヒョロっとしてるから大丈夫かもしれないけど、もしAが人質とかになったらどうすんの？」
「それは、そうだけど。でもね、ソウマ君。私、話したい。」
「だからそれは!!」
「ソウマ君、私何も知らないの。」
「今、何が起きてるの？」
「今、どうなってるの？」
「ソウマ君、私、このままじゃ大事な何かを取りこぼしてしまいそう…。」
「お願い、ソウマ君がおしまいっていったら帰るから。」
「お願い。」
ソウマは、Aの真剣な顔に、何も言えなくなった。
「…。俺が、横で聞いている。それが、条件だ。」
いざとなったら、横で俺が守ればいいか、とそうソウマは考えていた。
「ありがとう！ソウマ君。」
「ここだ。」
そこは、まだ周りが薄暗いからか一層暗かった。
中には一人の男が座っているようだった。
「…あの。」
「ん？何だよ。朝飯でもくれんのか？てか、この時期に何も無しに寝ろとか無理すぎんだろ。殺す気か！」
中からはとても流暢な日本語が聞こえてきた。
…日本語！
言葉が、通じるの!?
Aは驚愕していた。
司が復活させた現代人は皆司帝国で暮らしている。
現状、復活させるには復活液しかなく、それは司が握っている。
文明が途絶えた世界に生きる、知らない人々、それは完全に未知のものであり、Aはまず意思の疎通をどうしようかと考えていた矢先のことであった。
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Jane Doe(プロフ) - 樹乃さん» 樹乃さん！コメントめちゃめちゃ嬉しいです＼(^o^)／ありがとうございますす♪お気持ち凄く嬉しいです！この先長いですが、ぜひこれからもお付き合い下さい。 (9月30日 11時) (
レス) id: 980e4647fc (このIDを非表示/違反報告)
樹乃(プロフ) - こう...文章が凄く綺麗だと思いました(語彙力) (9月30日 9時) (レス) @page15 id: df66a330f6 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - あ、ありがとうございます！本当に、コメント、めっちゃ励まされますね！ぜひこれからもお読みください！ (2023年3月15日 10時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
メウ(゜ロ゜) - 神作品にであってしまった！更新がんばってください！ (2023年3月15日 10時) (レス) @page46 id: c71eec4ba7 (このIDを非表示/違反報告)
Jane Doe(プロフ) - まじですか！ちょーやる気出ました!!ぜひこれからも読んでってください!! (2023年3月14日 15時) (レス) id: 7151efa53f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Jane Doe | 作成日時：2023年3月9日 3時
